新聞記事

2011年03月25日号から

3月25日号をpdfでダウンロード配信します。

北海道住宅新聞 ご愛読者各位

前号に続き、郵便が正常に戻るまでのあいだ、本紙紙面をpdfファイルとして当社公式ホームページからダウンロードできるようにいたします。

ご面倒をおかけいたしますが、ダウンロードしてご覧くださいませ。なお、ファイルは1ページずつの分割ファイルと、統合したファイルを用意いたします。

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北海道住宅新聞社


2011年03月25日号から

熱交換換気に興味3

高性能住宅Q&A 746回


見えないだけに誤解も多い

20110325_01_01.jpg前回は1回休みましたので、少しおさらいをします。熱交換換気に期待することを次のように挙げました。
1.暖房費用の節約
2.エネルギーの節約
3.暖房負荷の低減
4.給気の加温
5.暖房機能
6.ネームバリュー
 そして、熱交換効率XX%」という評価基準だけでは、これらの期待に対する答えができないことを、1と2について見てきました。今回は3から。

3.暖房負荷の低減
 熱交換換気には暖房負荷(暖房費)を節約する効果があります。この点が最大のメリットの1つだと思います。計算上は温度回収率(熱交換効率)が高ければ高いほど、暖房費が節約になるという計算結果になります。
 ただ、1の暖房費用の節約でも見てきたように、ザッと探しても、換気システムのほかに、台所のレンジフード、(別系統なら)トイレとフロの換気、自然換気(空気漏れ)があるので、計算上の機械の温度回収率よりも実際の節約効果は低くなります。もし計算通りの節約効果だとしたら、むしろ換気不足を疑うべきです。

4.給気の加温
 寒冷地ではこれも最大のメリットの1つです。そして計算上は室温と外気温の差、例えば30度あったとして、温度回収率90%なら27℃回収。つまり給気温度は室温より3℃低いだけということになります。ところが、給気温度が高くなる方法がほかにもあるのです。それもローコストに。外気導入から熱交換素子までの配管に保温しない、または保温不足だと、そこまでの間に外気が上昇するのです。ただ、これは熱交換換気の効果ではなく、ただの暖房効果です。

5.暖房機能
 4の給気加温とも似ているのですが、こちらはむしろ暖房器を補完する、または暖房器代わりに使うという位置づけです。以前から熱交換換気暖房というシステムがありますが、最近では、暖房設備費を節約するために熱交換器を設置するケースがあります。この場合は、熱交換換気システムの給気側ダクトを暖房に利用する省コストがメリットの中心です。
 
連載ページ 
1.空気質と両立が条件
2.熱交換効率、単体では判断できず
3.見えないだけに誤解も多い
4.性能より効能で
5.省エネより暖房節減に効果
 
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2011年03月24日

森みわさんのセミナー 3月31日(木)@帯広

パッシブハウスがなぜ必要か

十勝2×4協会では、ドイツ発祥の省エネ住宅・パッシブハウスを日本で初めて設計した森みわさん(パッシブハウスジャパン代表理事、KEY・ARCHITECTS代表)を講師に招き、講演会「環境共生型の健康住宅とは!?」を3月31日(木)とかちプラザで開催する。
 省エネ住宅づくりは、家族がストレスなく暮らせる快適な健康住宅づくりでもあることを踏まえ、森さんが省エネ住宅の考え方やパッシブハウスについて講演。
 時間は15:30から。会場はとかちプラザ視聴覚室(帯広市西4条南13丁目)。
 参加希望者は所定の申込書に必要事項を記入のうえ、FAXで送付する。入場料は1人2千円。なお、講演会終了後には森さんを交えての懇親会(有料)も行われる。
 申し込みは、参加者氏名、会社名、電話・faxを記入して協会事務局へfaxのこと。
十勝2×4協会事務局fax:0155-35-7285


2011年03月15日号から

3月15日号をpdfでダウンロード配信します。

北海道住宅新聞 ご愛読者各位

日ごろは本紙をご愛読いただき、まことにありがとうございます。
さて、東日本大地震の影響で、郵便物等の到着が大幅に遅れる見込みとなり、配送に郵便を利用する本紙も発行日にお読みいただくことが難しい状況となりました。
そこで、郵便が正常に戻るまでのあいだ、本紙紙面をpdfファイルとして当社公式ホームページからダウンロードできるようにいたします。

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北海道住宅新聞社


2011年03月15日

東北太平洋沖地震の建材・設備メーカーへの影響

ここでは、3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震による建材・設備メーカーへの影響と対応について、3月15日現在で各社ホームページから得られた情報をまとめた。
情報は刻々と変わっているので、最新情報は各社ホームページを参照して欲しい。
取り上げた以外にも、東京電力の計画停電の影響で生産計画に遅れが出たり、物流インフラの被害で配送に通常以上に時間がかかる場合が多いので注意すること。
 

【総合メーカー】
パナソニックグループ
http://panasonic.co.jp/info/110314.html
パナソニック電工郡山工場が復旧作業中
http://sumai.panasonic.jp/teiden/
断水・停電・地震時におけるパナソニック電工製品取扱い注意事項

LIXILグループ(4月1日から合併してLIXILに)
トステム
http://www.tostem.co.jp/oshirase/pdf/20110314_02.pdf
LIXILグループ各社の工場操業停止 全国49ヵ所中8ヵ所 工場被害は軽微
INAX
洗浄便座の停電時便器洗浄方法など告知
サンウェーブ
お客さまダイヤルと修理受付ダイヤルは休止
カタログ配送に1週間~10日程度の遅延の恐れがあり、一部配送停止地域も

【水まわりメーカー】
クリナップ
http://www.cleanup.co.jp/important/important2.shtml
工場は被害軽微だが、水道/物流インフラの復旧待ちで操業停止
既発注分も含め、3月末日まで納品不可能
カスタマーセンターには電話がつながりにくい状況が続いている

TOTO 
http://www.toto.co.jp/News/dansui_teiden/index.htm
洗浄便座の断水・停電時など便器洗浄方法を告知

ハウステック
http://www.housetec.co.jp/topics/11031402.html
結城工場と宇都宮工場被災につき、一部製品の納期遅延あり。エコキュートの停電・断水後の復帰方法についてもリンクあり。

【サッシ、外装材】
YKKAP
http://www.ykkap.co.jp/cominfo/20110314.asp
宮城工場の被害状況など確認中、15日まで操業停止

旭トステム外装
カタログ・サンプル送付をしばらく中止する。AT-WALL製造の鹿島工場・物流が被害を受けて停止しており、商品供給にしばらく時間がかかる見込み。Danサイディング製造の一関工場も被害を受け、現在出荷停止中。

【内装材など】
リリカラ
http://www.lilycolor.co.jp/interior/news/2011/110315.html
東北支店は当面休業、商品配送に遅れがある可能性告知。

【断熱材】
マグ・イゾベール
http://www.mag.co.jp/news/l_Refer.php?news_id=134
土浦工場、明野工場ともに被災。特に明野工場は被害が大きい。16日まで製造・出荷停止。17日以降は被災した状況を調べた上で後日告知。

旭ファイバーグラス
http://www.afgc.co.jp/news/2011/0314_140339.shtml
工場損害はないが、北海道、東北、北関東などで配送できない場合がある。受発注受付時間は計画停電の実施により変動する

JSP
http://www.co-jsp.co.jp/ir/top01_1_1/2011031510374102/P2388347902606/JSP_4586113650325.pdf
鹿島工場に被害。現在操業停止して操業再開に向け調査中。

【金物】
タナカ
http://www.tanakakanamono.com/images/1103314_02.pdf
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、千葉県への受注・配送は一部地区が配送不能な場合がある

カネシン
http://www.kaneshin.co.jp/info/dc/110314_4info.pdf
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、千葉県からの受注はしばらく中止(運送会社が配達を見合わせているため)
上記以外の地域でも集荷・配達遅延は起きている

【暖房・給湯】
サンポット
http://www.sunpot.co.jp/news2-entry.php?eid=00038
花巻の本社工場は被害はあったものの無事。14日は通常通り営業。

ノーリツ
http://www.noritz.co.jp/hpnews/files/52/1745/7320/2484/2011_0314.pdf
つくば工場が停電などの影響で生産中止。インフラ復旧次第生産再開予定。

ピーエスグループ
一部製品の生産・出荷停止中。冷暖房製品の停電からの復帰方法についても記載。

【換気・気密部材】
日本住環境
http://www.njkk.co.jp/news/index.cgi#20
北海道、青森県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県へは出荷停止中

ジェイベック
http://www.jbeck.co.jp/news/24/index.html
納入遅延のお知らせ

城東テクノ
http://www.joto.com/topics/?128
3/15より中部地方以西の地域(中部・近畿・中四国・九州)および北海道地域で業務再開。配達日・時間指定はできない。

フクビ化学工業
http://www.fukuvi.co.jp/news/index.php?dayy=2011&daym=3#107
仙台営業所休止中につき受発注は新潟営業所で代替

三菱樹脂
http://www.mpi.co.jp/infopdf/mpi_jishin0314.pdf
筑波工場、郡山製造所が操業停止。再開に向けて安全確認中。

デュポン
http://www2.dupont.com/DuPont_Home/ja_JP/NewsEvents/news/2011/article20110314.html
製造・開発拠点の宇都宮事業所が被災し、生産停止中。復旧には日数を要する。

【内装建材】
大建工業
http://www.daiken.jp/news/newsDetail/278/
東部大建工業(株)の高萩工場・会津工場が安全確認のため操業停止

南海プライウッド
http://www.lilycolor.co.jp/interior/news/2011/110315.html
北海道、東北、茨城県での荷受け中止

ノダ
http://www.noda-co.jp/pdf/787920110313.pdf
連結子会社の石巻合板工業の本社事務所・工場設備が被害を受けたが、工場等に近づくこともできず、状況の確認や社員の安否確認もできない状況

【その他】
<ウッドワン、コロナ、コニシ、セメダインなど>
生産設備の被害はないが、震災地域での営業販売拠点は被害を受けて休業中

<エクセルシャノン、積水化成品工業、タカラスタンダード、カネカなど>
地震の影響は現在調査中


2011年03月14日

東日本大地震の被害にあわれました皆様へ

3月11日の午後に起きた一連の「東北地方太平洋沖地震」におきまして被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。

被災地におかれましては、一日もはやく普段の生活に戻れますよう、皆様のご無事を心よりお祈り申し上げます。

なお弊社では、郵便が正常に戻るまでのあいだ、3月15日号「北海道住宅新聞」から紙面をpdfファイルとして当社公式ホームページからダウンロードできるようにいたします。

ご面倒をおかけいたしますが、ダウンロードしてご覧くださいませ。なお、ファイルは1ページずつの分割ファイルと、統合したファイルを用意いたします。


株式会社北海道住宅新聞社
代表取締役編集長 白井 康永


2011年03月14日

電話・ファックスは本州方面からかかりにくい状況です

ご迷惑をおかけしておりますが、電話およびファックスにつきましては、本州方面からかかりにくい状況になっております。KDDIの回線の問題のようです。


お問い合わせなどは、白井の電子メール、または携帯電話にお願いいたします。
y-shirai@iesu.co.jp
(@を半角に変更してください)
携帯電話:090-1381-1769


北海道内につきましては、ほぼ正常に戻っているようです。


2011年03月13日

電話・ファックスが回復しました。

当社の電話・ファックスが回復しました。
ご迷惑をおかけいたしました。
なお、電子メールについては、地震発生時より問題なく機能しております。


北海道住宅新聞社


2011年03月12日

換気と省エネの新しい視点

3月12日 @東京

まことに残念ですが、
3月12日(土) に予定しておりました
「住宅換気フォーラム」の開催を中止いたしました。


 本紙は来たる3月12日(土)、東京大手町のTKP大手町カンファレンスセンターで住宅換気フォーラム「空気質維持と省エネルギーへの新しい視点」を開催する。


 機械換気の義務化を機に、関東以西はダクトレス、北海道・東北を中心とした寒冷地は第3種セントラル換気が定着したが、省エネルギーの視点から熱交換換気に対する関心も高まっている。
 今回のフォーラムは、


  1. ①0.5回/h換気と省エネの両立をどうするか
    ②熱交換換気の省エネ性と信頼性はどうか
    ③そもそも機械換気は働いているか?

―といった視点を中心に、室内空気質、機械換気の検証、そして建築とのかかわりを日本の第一人者5名に討論いただくなかで、住宅メーカーや工務店が顧客に換気システムをご提案する際の判断材料を提供する。


 出席者は次の5名(北方建築総合研究所・鈴木大隆研究主幹、国立保健医療科学院建築衛生部・田島昌樹建築物衛生室長、早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科・田辺新一教授、住宅技術評論家・南雄三氏)。


 日時は3月12日(土)13時45分~17時15分。会場:TKP大手町カンファレンスセンター(東京都千代田区大手町1ノ1ノ2りそな・マルハビル18階)。
 参加費は3,000円(当日会場で)。
申し込み用紙はこちらからダウンロードしてください。
 問い合わせは本紙(FAX011・717・1770、tel. 011・736・9811)または協賛企業の日本住環境(株)本支店へ(東京=電話03・5289・3305)。


2011年03月12日

地震被害について

夜が明けて、地震被害の全容が徐々に明らかになってきました。被災した方および関係する皆さまに、心からお見舞い申し上げます。


当社は現在、電話とファックスがつながりません。
お問い合わせなどは、白井の電子メール、または携帯電話にお願いいたします。
y-shirai@iesu.co.jp
(@を半角に変更してください)
携帯電話:090-1381-1769


2011年03月11日

住宅換気フォーラム 中止を決定いたしました。

取り急ぎお知らせいたします。


3月11日・このたびの大地震により、
まことに残念ですが、
3月12日(土) に予定しておりました
「住宅換気フォーラム」の開催を中止することに決定いたしました。


今後につきましては改めてご案内させていただきたいと存じます。
電話/faxがつながりにくいため、ご連絡の手段が限られております。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。


主催者代表:北海道住宅新聞社 白井 康永


2011年03月05日号から

熱交換換気に興味2

高性能住宅Q&A 745回

熱交換効率、単体では判断できず

前回は、第3種換気を使っている工務店様からの質問で、『熱交換換気に興味があり、何を判断基準に選んだらよいのか』という声に対し、熱交換換気と省エネは、換気効果も省エネ効果も目に見えにくいため、ザッとあげても5つほど問題があることを指摘しました。今回はその続き。
   *   *
20110305_01_01.jpg 暖房システムなら、理由はともあれ暖まらなければ言い訳無用。しかし換気は機能が2分の1に低下しても(つまり換気回数が0・25回/hに低下しても)多くの場合は問題が起きません。よって換気不良という問題になかなか気がつかないのです。しかも換気しない、すなわち屋外に捨てる暖房熱の量が減ることで省エネには貢献します。これが熱交換換気システムだったら、間違って「省エネ換気」と言いかねないわけです。
 換気排熱の低減を考えるときは、必ず空気質の維持とセットでその両立を前提としなければなりません。「省エネと空気質をどう両立させるか」という課題から出発して、この問題に迫りたいと思います。

 さて、熱交換換気に期待するものを挙げてみました。
1.暖房費用の節約
2.エネルギーの節約
3.暖房負荷の低減
4.給気の加温
5.暖房機能
6.ネームバリュー
 こういうかたちで個条書きにしたのは、整理して考えたいからです。世の中、「熱交換効率XX%」だけが評価基準のようになっていますが、それは換気機能の一部を表現したに過ぎません。住宅に装備するときは、住宅の省エネ性を評価するのであって、「熱交換効率」は一部パーツの性能に過ぎないことを確認しておきたいのです。
 「熱交換効率」とは1から6のどれを指すのでしょうか。よく見ると、すべてに関係していますね。
 もっと具体的に考えましょう。
1.熱交換効率が何%なら暖房費用を節約できるのですか?
2.熱交換効率が何%なら、エネルギーを節約したと言えるのですか?
3.熱交換効率が何%なら暖房負荷が低減したと評価できるのですか?
4.熱交換効率が何%なら、給気加温の効果があると言えるのですか?
5.熱交換効率が何%なら、暖房として機能すると言えるのですか?
6.熱交換効率が何%なら、ネームバリューありと判断できますか?
 この中で答えが出るのは6番だけです。そして答えは「90%以上」になると思います。

1.暖房費用の節約
 暖房期間が7ヵ月から8ヵ月になる北海道では、暖房費の節減は生活コスト圧縮に直結します。しかし、ザッと探しても、換気システムのほかに、台所のレンジフード、(別系統なら)トイレとフロの換気、自然換気(空気漏れ)があるので、機械の熱交換効率がその家全体の回収効率とは一致しないのです。だから、熱交換効率だけで節約になるかどうかを判断することはできません。

2.エネルギーの節約
 灯油暖房が当たり前だった時代はともかく、熱源の多様化が進んでおり、しかも「省CO2」は家庭で使ったエネルギー量ではなく、「一次エネルギー量」で見なさいというのが今の世の中。そうすると、エネルギーの節約のために大きな役割を持ってくるのは熱源選択と断熱となり、換気熱の回収はメインではない。ゆえに熱交換効率だけでは節約になるかどうか判断できません。
 乱暴な言い方になりますが、一次エネルギー量が少ないのは天然ガス。一方、電気は使いやすくかたちを変えている分、一次エネルギーは多くなる。このため熱源選択で家の省エネルギー性が大きく違ってくるということが起きます。
(続く)

一次エネルギーとは
 基本的に自然界に存在するままの形でエネルギー源として利用されているもので、石油・石炭・天然ガス等の化石燃料、原子力の燃料であるウラン、水力・太陽・地熱等の自然エネルギー等自然から直接得られるエネルギーのことをいう。
 これに対し、電気・ガソリン・都市ガス等、一次エネルギーを変換や加工して得られるエネルギーのことを二次エネルギーという。
 通常、原油換算万トン、万キロリットル(万KL)として表示されることが多い。(EICネット 環境用語集から)


イラスト
熱交換器は1つのパーツ。家の省エネ性がこのパーツだけで決まるなら単純でいいのだが...(イラストは換気分野の世界的権威であるアーネ・エルムロート博士の資料から)

連載ページ 
1.空気質と両立が条件
2.熱交換効率、単体では判断できず
3.見えないだけに誤解も多い
4.性能より効能で
5.省エネより暖房節減に効果
 
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2011年03月05日号から

茨城・石岡市のパッシブハウス

普及型を目指す

 ドイツ・パッシブハウス研究所が認定した日本で2棟目のパッシブハウスが先ごろ茨城県・石岡市に完成した。地元ビルダーの(株)島田材木店(島田恵一社長)が設計施工、キーアーキテクツ(株)森みわ社長が温熱環境面のコンサルティングを行った。現在、モデルハウスとして公開されている。

20110305_02_01.jpg 「茨城パッシブハウス」はパッシブハウスの暖冷房負荷基準をクリアするため、Q値で0・8W、外壁は290mm断熱。今回特徴的なのは、パッシブハウスのコンセプト通り、熱交換換気の配管に暖冷房を組み込んで暖房設備をなくし、コスト抑制に挑戦した点。
 高断熱化すればするほど建築コストが上昇するが、暖房器がいらないほどに断熱化すると暖房設備の省略によってコストが低下する。このコスト低下点がパッシブハウスのそもそもの基準であり、換気配管に組み込む暖冷房も大がかりなものは不要になる。
 今回はメーカーの協力を得て、ヒートポンプ温水暖房ユニットを採用。運転モードの最適化などを検証する。
 もう1点の特徴は、壁の断熱厚を確保するために120×240mmの平角材をタテに使用し240mm充てん+50mmの付加断熱に挑戦した点。これにより施工コストを抑制しながら木部熱橋の影響を抑える付加断熱の最適厚を試算した。
20110305_02_02.jpg パッシブハウスジャパンの代表理事も務める森さんは、「パッシブハウスの暖冷房負荷試算値と実測値に違いがあるかどうかは、鎌倉パッシブハウスで検証できた。鎌倉の例では試算より実測のほうが少ない。茨城では、次の大きなテーマとして普及型をつくるための提案をした。断熱構成では平角材の採用、暖冷房設備面では熱交換換気システムを前提として単独の暖冷房設備をなくすこと。この方法をベースに、関西や九州でも取り組むつもりだ」と語っている。
 北海道でも1棟、スタートしそうだという。

写真
茨城パッシブハウス外観はかわいらしい感じ
室内で説明する森さん(左)。参加者は全国各地から


2011年03月05日号から

◆住まいづくりの全権掌握

札幌市 工務店 社長
 住まいづくりで、ご主人よりも奥様のほうが主導権を握っていると感じるケースが多いのは今に始まったことではありませんが、最近は、ご主人はそんなに家を建てたいとは思ってないけど、奥様が望んでいるから建てるという、家づくりの主導権どころか、ほぼ奥様の全権掌握のようなお客様に出会うことが増えたような気がします。まあそういう私も、妻が言い出したことに異を唱えることはほとんどありません...。奥様への気配り。大事ですね。

◆はぁ? ですよ・・・。
暖房換気設備店 社長
 セントラル換気の配管のことですが、ボクらは取り回しに問題がないならスパイラルダクトを使いたいと思っています。特に第1種換気のように配管内の掃除を行う必要がある場合には、やはり管材は鋼管やVU管などの硬い材料がいい。
 そんなことをお話しすると、「じゃあなんで標準仕様にしないんだ」と責める住宅会社さまがいらっしゃいます。
 はぁ? ですよ。われわれは販売・工事店として、あるべき施工法と仕様をご提案はいたします。しかし、提案内容を採用するかどうかは元請である住宅会社さまが決めることではないでしょうか。こういう勘違い、とても多いんです。元請の自覚を持ち、調べた上で自ら判断するか、わからないことは専門家の提案を受け入れるか、そういう姿勢を持ってほしいです。


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