厚生労働省北海道労働局は7月12日に道内17の労働基準監督署と支署を通じ、木造家屋建築工事を行っている道内の86現場で一斉パトロールを実施した。その結果、労働安全衛生法令などに基づき76・7%の66現場で改善指導を行った。改善指導を行った割合は、一昨年の66・4%、昨年74・5%と比べてさらに上昇して8割近くに達しているが、昨年の労働安全衛生規則の改正に絡む足場関連の指導は減ってきている。
この一斉パトロールは毎年実施しており、法令に基づく安全な作業床の確保、手すりおよび中さん等の設置、安全な昇降設備の設置などの墜落防止対策、幅木などの設置による物体の落下防止対策ならびに木材加工用機械の安全点検が適正に行われているかなどの点検を行った。なお、足場が設置されていたのは86現場中79現場。
もっとも多かった指摘は今年も足場関係で49現場。足場を設置した現場の62%で、昨年より12ポイントダウンした。その次が躯体、電動丸のこ盤、その他の指摘の順。
足場の指摘では、「墜落防止のための手すりや中さんの設置が不適切」(28現場)、「物体の落下防止のための幅木などの設置が不適切」(20現場)、など昨年の労働安全規則の改正がらみの指摘が上位を占めたが、足場を設置した現場に占める割合は昨年に比べて大幅に減っている。一方で「安全な昇降設備が設置されていない」(17現場)、「足場の組立等作業主任者の職務・氏名の周知が不十分」(同)は昨年よりも現場に占める割合が増えている。
道内の木造家屋建築工事における労働災害は、昨年は死傷者124名と22%減少し、うち2名が死亡している。今年7月末時点での死傷者数は54名と昨年同期に比べてさらに11・5%減少、死者は幸いにもゼロだが、安心はできない。工事が本格化する時期を迎え、労働局では違反箇所の改善だけでなく、より一層の労働災害防止対策を講じるよう関係団体に要請する。
問い合わせは、同局労働基準部安全課(011・709・2311)。
新聞記事
2010年09月05日号から
北海道労働局
8割近く改善指導
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