ホーム > 新聞記事

新聞記事

2010年02月25日号から

高性能住宅Q&A 外壁をはがしたら黒アリ

殺虫剤散布でじゅうぶん

20100225_01_01.jpgQ・・・外壁リフォームを受注し、サイディングをはがしたところ、透湿・防水シートに穴が開いて、そこにアリがいたのです。どうしたらいいですか? シロアリ駆除剤を散布するとかは考えついたのですが、健康問題もありますし。アリがシートに穴を開けたのでしょうか?


20100225_01_02.jpgA・・・物件は札幌圏で、築15年の家だそうです。質問者は木造の現場管理者として、木材の腐り具合、雨水浸入の形跡、透湿・防水シートの強度については確認を終えたそうで、シートには強度低下は見られませんでした。また木材腐朽については、出窓との取り合い部に胴縁材の腐れが見られるほかは問題ないということでした。
 そこで編集部は、発見された「アリ」について、専門家である㈱青山プリザーブに取材してみました。
 同社では、「現場を見ないことには軽々しく結論は出せない」という前提の上で、次のような見方をしています。
 ▽シロアリではないという現場管理者の見立てはまず間違っていない。
 ▽普通のアリなら、小さなトビイロケアリ以外は大きな巣を作らない。
 ▽ほんとうは殺虫剤もいらないくらい。シロアリ駆除剤は必要ないし、使ってはいけない。

20100225_01_03.jpg アリが出てくると、「アリが木を腐らせた」とか「ほかにも腐っているところがあるはず」といった不安がよぎると思います。しかし、シロアリ以外の普通のアリは、木をダメにすることはありませんし、ほかの部位が腐っている証しでもありません。
 ただ、アリは湿ったところが好きなので、アリが出てきた場所が濡れているかも、という推測はできます。それとて、最近の調査ではカラカラに乾燥した室内の部位から出てくることもあるので、断定できないのです。
 要するに、普通のアリには家を腐らせるチカラも、シートを破るチカラもないのです。こういう虫を「不快虫」と言いますが、不快なだけで人間への害は確認されていません。
   *   *
 透湿・防水シートにアリが穴を開けた疑いはかなり低いのですが、もし開けたとしたらシートが弱っているのでしょう。アリは穴あけはあまり得意ではありません。
 対処としては、アリが這い出てきた部分に市販されているハエ退治用などの殺虫剤をスプレーして(シロアリ駆除剤ではありません)、テープで穴をふさぐだけでじゅうぶん。


「クロアリ」関連記事
住宅内にクロアリが侵入する事例を最初に報告した記事
寄稿・前編 トビイロケアリ(黒アリ)が 新築住宅に侵入する事例について (株)青山プリザーブ 青山 修三
(2008年・平成20年7月15号 北海道住宅新聞)


前年記事の続報(2009年07月15日号)
この記事はWebにアップしておりません。ご希望の方は試読紙のお申し込みからお問い合わせください。

リフォームで壁をはがしたらアリ
シロアリ駆除剤を使うべきかどうか(この記事)

クロアリが出たときどうするか
状況説明より、共感と誠実な対応(2010年06月25日号)

気密性が良くてもアリが侵入
「アリの侵入は築後6ヵ月以内が多く、1年以内の侵入報告がほとんど..」(2013年5月15日号)


2010年02月25日号から

少々説明が必要なLED照明・・・コラム取材ノート

 昨年末完成の住宅オーナー取材を立て続けに2軒行ったが、驚いたのは2軒とも入居後にLED電球を購入していたことだ。LDKに付いている12個の電球を、「1個3000円で特売していたので12個とも買ってしまいました。やはり電気代はバカになりませんので」とすべてLED電球に交換したオーナーもいる▼一方で、2軒ともオーナーがこんな話をした。「思ったより暗くて少しがっかりしています」。四方に光が広がる白熱電球と違い、LED電球は放熱用のフィンがあるため光の広がりは限られている。しかし、暗いとわかって気軽に別の商品に交換できる価格ではない▼気になるのは、住宅会社のかかわり方。照明の打ち合わせ時に、LED電球について簡単な説明などがあれば、オーナーの小さな後悔は生まれずに済んだだろう。話題が先行して実態がわかりにくい商品だからこそ、プロの提案やアドバイスが求められる。(北郡)


2010年02月25日号から

◆暖まらないペレットストーブ

◆暖まらないペレットストーブ
札幌市 住宅会社 社長

 環境にやさしい住宅づくりを実践する意味で、ペレットストーブは積極的に使いたいと思っていました。ところが、何件か使ってみると見込み通りに暖かくならず、お客さまからクレームをいただきました。定期訪問で行ってみたら、お客さまの手で灯油ストーブに変わっていた住宅もあります。原因は不明ですが、排気筒からムダな熱が逃げているんではないか、と疑っています。こうした事情をお客さまに話しているので、最近ペレットストーブは採用していません。

◆華やかな世界の裏側
札幌市 工務店 部長

 以前勤めていた工務店は、おしゃれでスマートなイメージの会社でしたが、経営は綱渡りの連続でした。年間で二ケタ以上の棟数を受注していましたが手元資金はいつもギリギリ。給料も遅れることが多かったです。事務所内は負のオーラが漂っていました。資金がショートしそうになり、「早く登記したいんだ。いつ階段が付くんだ」と社長が現場と電話でやりあっていたことも。社員たちの結束力はあったと思いますが、その会社も今はありません。


2010年02月25日号から

性能リフォームで住宅改善

3月26日に講演・入会説明会

 今年から本格的に活動を開始した北海道住宅高性能リフォーム普及支援協議会(繪内正道会長・北海道大学名誉教授)は3月26日、札幌市内で設立記念講演会・入会説明会を開催する。
 同会は温室効果ガス排出削減のため、地方自治体や事業者らが構成員となり、連携して日常生活にかかわる具体的対策を実践する地域協議会の1つで、環境省登録団体。
 ある程度断熱化の進んだ新築に比べ、ほとんどが建築当時から手つかずの低い断熱性能のまま使われている既存住宅を、快適で省エネな家に改修することで温室効果ガスの削減を実践していく団体として、札幌圏の研究者や技術者、リフォーム会社などによって設立。
 消費者への啓もうと事業者に対する技術支援を活動テーマをかかげ、今回の講演会は事業者に対する技術習得への呼びかけとして実施する。
 中古住宅で断熱性能が良い住宅はほとんどないが、外観や内装は一新されているケースが多く、中古で購入する消費者は「新築と変わらない」と思い込んでいる。
 また、20年、30年と住み続けてきた住宅の寒さはあい変わらずで、シニア世代・子育て世代にとっては暖かい家が望みだ。
 一方、業界側は、断熱・気密技術が確立し、新築はかなり普及しているものの、改修はまだ情報も不十分で、とくに水回りや外壁リフォームを得意とする会社は、こういった新しい分野へ進出したくてもノウハウがないケースもある。
 同会は、リフォームの中でも断熱改修の技術に特化し、リフォーム会社に向けては住んだままのローコスト改修からフルリフォームまで、診断、改修手法、現場施工などトータルで支援する。
 またエンドユーザーに向けては、地域ごとのミニセミナーを主催して、居住環境が変わる住宅改修について情報を発信する。

 今回の講演会では、同会アドバイザーで道立北方建築総合研究所居住科学部長の福島明氏が「北海道の暮らしをより快適に・省エネに」と題して講演するほか、同会幹事のはるす工房高杉昇氏が「性能リフォーム事業化の実例」と題して、技術、商品化、施工改善などについて、同氏が支援した企業の取り組みのポイントを紹介する。
 日時は、3月26日13時30分~15時30分まで。会場はかでる2・7、710会議室(札幌市中央区北2西7丁目)。無料。
 問い合わせ・申し込みは事務局の北海道住宅新聞社まで(tel.011・736・9811)。
同協議会ホームページに申込書。(http://www.hsc.or.jp/rifoumu/)


2010年02月15日号から

エコポイント商戦スタート

住宅版エコポイント商戦の火ぶたが切って落とされた。すでに新聞の広告やチラシで積極的な対応をうたう住宅会社も出始め、ユーザーの関心も高まっている。ここでは全国大手や道内住宅会社、リフォーム会社のエコポイント対応状況をまとめた。

新築系

 新築系で積極的な動きを見せている1社が土屋ホーム。エコポイント開始を機に、国の30万ポイントを30ポイントとみなし、さらに独自ポイントを70ポイント加算することで"100点満点のエコ住宅づくり"という趣旨のキャンペーンを今月から3月末までの期間限定で実施する。「お客様の関心がある時期に、受注へ向けたきっかけづくりを行う」とのことで、独自ポイントについてはあらかじめ用意する家電製品や住設機器、照明・カーテンなど16品目の中から交換してもらう。
 同様に住まいのクワザワも3月末まで限定30棟に独自ポイントを発行。工事内容によって国の30万ポイントを含め最大190万ポイントをユーザーに還元し、値引きや提携している電器店・家具店での買い物に利用できるようにしている。

30万円では決まらないとの声も

 特にキャンペーンなどは行っていないが、エコポイント標準対応を打ち出しているのが、ミサワホーム北海道、ホーム企画センター、コスモ建設、イワクラホームなど。
 このうちミサワホーム北海道では「現段階で対応していないと申請が間に合わない恐れもあることから、ほぼ全商品標準で対応できる状態としている。ただ、新築で30万円は受注の決め手にはならない」。コスモ建設は「特にキャンペーンなどはやっていないが、お客様には"当社の住宅はエコポイントに標準仕様で対応しています"と話している。ただし、エコポイントの証明書取得に必要な事務経費はお客さま負担で、事務局への申請はお客様ご自身でやって頂く予定」と、両社とも標準で対応するのは当然としても、30万円で受注がどんどん決まるとは見ていないようだ。
 また、ホーム企画センターは「12月8日以降に着工した住宅は注文も建売も全棟標準対応で、これから広告宣伝などでPRしていく。どちらかというと新築よりリフォームのほうがメリットが大きく、既存外装材の上から直接断熱材を施工する当社の改修方法なら、バリアフリー改修を含め300万円のリフォームで30万ポイントもらうことも可能だと思う」と、新築よりリフォームでの受注効果に期待を寄せている。

鉄骨系はハードル高い

 一方、鉄骨系が主力のハウスメーカーは、トップランナー基準への適合がハードルとなっていることも。
 例えば北海道セキスイハイムでは、木質系商品こそ標準対応だが、主力の鉄骨系商品は個別対応。「木質系商品は次世代省エネ基準に適合すればいいので対応のハードルは低いが、鉄骨系商品はトップランナー基準への適合が条件となるので標準対応は厳しく、暖房給湯設備などを、どのような仕様にすればトップランナー基準をクリアするのかを全社員に説明し、お客様の要望を踏まえたうえで個々に対応している」という。

リフォーム系

 リフォーム系では、全国大手の住友不動産がフルリフォームの"新築そっくりさん"で全棟標準対応を今後新聞・テレビでの広告宣伝を展開する予定。「当社の"新築そっくりさん"は、特別な対応をする必要はなく、標準でエコポイントがついてくる。お客様が申請にかかる手数料を負担することもない。断熱改修はもちろん、バリアフリー改修も標準で行っているので、大体の物件は30万ポイント目一杯いくのではないか。お客様からの問い合わせもかなり増えてきているので、広告戦略としてエコポイント標準対応をこれから打ち出していく」と、エコポイント標準対応を営業戦略の柱とする考え。
 一方、道内リフォーム大手の土屋ホームトピアは大きな動きを見せていない。「1月のイベントからエコポイントについて『こんな制度が始まります』という案内はしている。ただ、キャンペーンなどは特に行っていない。お客様は多少関心があるようだが、エコポイントがらみの受注はまだない」とのこと。

中小の対応はこれから

 このほか、道内の中小リフォーム業者はどうかというと、まだ準備段階もしくは様子見のところが多いようだ。
 札幌のほか旭川と帯広で営業展開しているトーリツは「エコポイント関係での顧客の反応は特になく、窓交換など一部詳細が不明なこともあり、キャンペーンを打ち出すにはまだ早いと判断している。メーカー主催の勉強会があるのでそれから対応を決めたい」。
 外壁リフォームを専門とする札幌の藤井建業は「エコポイントを営業に生かしたいと思っているが、詳細がわからないのでイベントやキャンペーンはやっていない。来週建材メーカー主催の勉強会があるのでそれから方針を決める予定」と話している。


20100215_01_01.jpg※写真はベスト電器の今月6日新聞折り込みチラシ。住宅版エコポイントで素早い動きを見せたのは、意外にも家電量販店だった。首都圏では内窓を展示するなど窓メーカーと提携して来店者にPRする店舗がある。
一方、道内では宣伝こそしているものの店舗には何も展示がないなど、対応は首都圏に比べ遅れている


2010年02月15日号から

エコポイントの手間

新築の証明書申請は大変か?

確認申請の書類程度

 住宅版エコポイントのスタートにともない、多くの住宅性能評価機関でエコポイント対象の新築住宅であることを審査・証明する「エコポイント対象住宅証明書」発行業務が始まった。昨年、長期優良住宅の技術的審査が大混乱となっただけに、今回も証明書の申請に不安を抱く住宅会社は少なくない。北海道建築指導センターと札幌工業検査に聞いたところ、申請にかかる手間は確認申請と同等もしくは確認申請よりちょっとかかる程度という。
 *   *
 エコポイントは新築でもリフォームでも戸建て・共同建てを問わないが、新築戸建てでエコポイントをもらうためには、次世代省エネ基準(平成11年基準)またはトップランナー基準(住宅事業主基準)に適合することが条件。ただし、鉄骨造やRC造など木造以外の構造はトップランナー基準に適合した住宅のみ対象となる。
 エコポイントを申請する時には、これらの基準に適合することを証明する書類が必要で、その一つとして国が新たに用意したのがエコポイント対象住宅証明書。
 「エコポイント対象住宅証明書は省エネ性能だけ審査するので、申請に必要な手間は確認申請並み。長期優良住宅の技術的審査と比べたら4分の1以下」(道建築指導センター)。証明書発行までの期間も次世代省エネ基準で申請するなら1週間程度で、料金は評価機関によって異なるが次世代省エネ基準での申請なら一番安いところで2万円となっている。
 エコポイント対象住宅証明書を申請するタイミングについては、特に決まっていない。確認を行う前でも、着工した後でも申請可能だ。
 ただ、「断熱施工が終わった後に所定の性能を満たさないことがわかったら、直すのは大変。着工前には証明書を取っておいたほうがいい」(札幌工業検査)という。
 建築確認とエコポイント対象住宅証明書は申請書類がほぼ同じなので、申請も一緒に行う方法もある。道建築指導センターや札幌工業検査などでは、建築確認とエコポイント対象住宅証明書を一緒に申請すると、建築確認料金が割引になる。

20100215_02_01.jpg

申請書類は基本的な設計図書

 申請に必要な書類は基本的な設計図書が中心だが、各性能評価機関によって多少異なる。ただ、特別手間がかかる書類はない。例えば道建築指導センターで木造戸建てを次世代省エネ基準で申請するなら1.依頼書2.住宅の所在地など概要等を記載する別紙3.配置図4.平面図5.立面図6.断面図または矩計図7.基礎伏図8.住宅の床面積等計算図9.仕様書10.Q値等計算書―などを2部ずつ用意する。
 仕様規定で次世代省エネ基準に適合するなら、断面図または矩計図で断熱仕様がわかればQ値等計算書は不要だし、基礎断熱部分がまったくなければ基礎伏図も不要。
 なお、トップランナー基準で申請するなら、基準達成率算定シートや設備機器等の性能・仕様がわかるカタログ・資料なども用意する。
 書類作成上の注意点としては、「仕様規定で次世代省エネ基準をクリアする場合、断面図または矩計図に断熱材の種類や厚さを正確に記入してほしい」(道建築指導センター)という。例えば"グラスウール100mm"は"高性能グラスウール16K100mm"、"FP板50mm"は"FP板B3種50mm"など。
 このほかにも「基礎回りのQ値を計算する時は、土の熱伝導率を0・7Wではなく1・0W以上として計算することに注意してほしい(2月5日付8面記事参照)。また、トップランナー基準で申請する時は設備機器の資料の添付を忘れずに」(札幌工業検査)。

20100215_02_02.jpg

リフォームの申請書類は?
断熱材の納品書など

 リフォームでエコポイントをもらうには、申請書類として外壁等の断熱改修では断熱材の種類・使用量がわかる納品書や工事完了書が必要。窓を改修・交換した場合は交換・追加した窓の性能証明書が必要になる。

続きは本紙試読をお申し込みください。
https://www.iesu.co.jp/publication/newspaper/


2010年02月15日号から

現場のジャッジ 第8回 断熱ブラインドの悩み

 住宅の性能向上とともに開口部は二重サッシからペアガラス入りサッシ、トリプルガラス入りサッシと変わってきた。ところがガラス部の性能が上がると熱損失が少なくなる代わりに太陽の熱も室内に入りにくくなり、住宅の性能向上と太陽熱のパッシブ利用は両立しにくい。なんとかならないものだろうか。

ハニカムサーモを採用

20100215_03_01.jpg 勇和建設(札幌市、齋藤保雄社長)は、「南側は日射取得率の高いペアガラス入りサッシで太陽熱を室内に取り込み、夜は断熱ブラインドを下ろすことで室内の熱を封じ込める」という考え方で、2年半前に断熱ブラインドのハニカムサーモスクリーン(発売・セイキ総業)をQ1・0住宅に採用した。
 ハニカムサーモスクリーンは、断面がハニカム(=蜂の巣状)形状のプリーツスクリーンを二重に張り合わせたダブル・ハニカム構造。ハニカム内部が空気層となって断熱する。
 プリーツスクリーンの意匠性と断熱戸の断熱性能の特徴を合わせ持っており、さまざまな色が選べ、遮光タイプもある。価格はカーテンの2倍程度(齋藤社長)するが、カーテン代わりに設置することが多いので、住宅全体の予算で見ればさほどアップにはならないという。単体ペアでは頑張っても熱貫流率1・5W程度の性能なのに対し、ハニカムサーモスクリーンを併用すれば1・0W近くまで性能が向上すると見ている。

※写真:齋藤保雄社長


効果高いが故の・・・

20100215_03_02.jpg 取り付けた住宅では、断熱効果への評判も上々。昼間スクリーンを上げれば日差しがさし込んでパッシブ効果で部屋を暖め、夜はスクリーンを下ろすことで冷気が室内に侵入するのを防ぐ。入居者からも「とても暖かい」と高評価。一方、性能が良い故の悩みも。
 それは床面の結露だ。断熱ブラインドは室内に取り付けて熱を遮ることはできるが、完全な気密ではないので湿気がブラインドと窓の間に入り、床面で結露することがある。引き違いタイプは注意が必要だ。腰高窓では問題は起きていない。
 同社では、基礎断熱下に放熱器を置いて床ガラリから室内に放熱する方式を取っているが、ネタレス工法を採用しているため床ガラリの位置をスクリーンと窓の間の床に取ることができず、床面を暖めることができない。
 齋藤社長は、「設計の工夫で何とかなるはず」と考えている。これから設計に入る住宅では、テラス窓の取付位置を10cmほど上げて床面に窓の冷気の影響を与えにくくしようとしている。「市販の結露防止用電気ヒーターを取り付ける選択肢もあるが、本末転倒だと思うのでなるべくやりたくない」と話している。

※写真:ハニカムサーモスクリーン採用の施工例。性能向上のため「断熱レール」という縦枠を取り付けている


2010年02月05日

2010年02月05日号 ニュースヘッドライン

2010年住宅着工予測
道内 エコポイントで3,000戸押し上げ それでも3万戸に届かず

春から「北方型住宅ECO」基準新設

土の熱伝導率が変更
Q値計算で書類の修正も必要に


2010年02月05日号から

道内主要都市のリフォーム支援制度

20100205_02_01.jpg 新築戸建て市場の縮小と既存ストックの充足が進む中、これから住宅会社が生き残っていくためにはリフォームの比重を高めることが一つのポイント。特に環境問題や高齢化社会の進行、安全・安心な住環境の確保などは住宅業界はもちろん国にとっても重要な課題であり、省エネ・耐震改修やバリアフリー改修は、国や地方自治体による補助や無金利融資といった支援制度が充実してきている。
 ここでは、道内各主要都市のリフォーム関連の支援制度を一覧にまとめるとともに、主要都市の来年度の動きについても紹介する。
一覧表については試読をご請求ください。

道央 札幌が断熱改修に補助

 札幌市では、耐震改修・バリアフリー改修に無利子融資を行う「住宅資金融資」などに加え、来年度は新たに「エコ・リフォーム補助」と「耐震改修補助」を創設する計画だ。
 「エコ・リフォーム補助」については、昨年11月下旬に制定された『札幌市環境負荷の低減等のための住宅リフォームの促進に関する条例』に基づいて実施する。
 具体的な内容は現在検討中だが、一定の条件を満たす断熱改修・バリアフリー改修に補助を行う予定。設備機器による省エネ化については対象外となる。施工は市内業者に限定し、国の地域交付金を利用する関係上、国の住宅版エコポイントとの併用はできない。
 また、この条例に基づき、市が実施するリフォーム関連支援制度の窓口をできる限り1本化。各支援制度の申し込みや資料の配付・閲覧などが1ヵ所でできるよう利便性の向上を図る。
 「耐震改修補助」は耐震診断を受け、一定の条件を満たす木造住宅に対し、工事費の23%、最大50万円を補助する。
 このほか、太陽光発電やエコキュートなどの省エネ設備機器の導入に補助・無利子融資を行う「エネルギーecoプロジェクト」は市民向けの補助枠を前年度比3500万円増で予算要求を行っている。
 札幌以外では、千歳市が新たに「環境省の地域グリーン・ニューディール活用の事業」を計画。これは新築も含め太陽光発電の設置に最大10万円、省エネ給湯設備の設置に最大4万円の補助を行うもの。小樽市は「バリアフリー等住宅改造資金融資」の対象工事拡大を検討中。江別市と恵庭市は今のところリフォーム関連の支援を行う計画はない。

道南 便利な函館の融資

 函館・室蘭・苫小牧の各市は、今年度実施した支援制度を継続するが、新たな制度を来年度に創設する予定はない。
 函館市が高齢者・障がい者が行うバリアフリー改修などに低利融資を実施する「いきいき住まい改良資金融資」は、バリアフリー化を行っていれば、外壁・屋根の塗り替えや断熱改修、耐震改修などの費用も融資額の中に含めることが可能。室蘭市の「住まい・らくらくリフォーム資金融資」は、バリアフリー改修や雪対策工事などに加え、建物・宅地の倒壊・崩落等を防止する防災工事も対象としている。
 また苫小牧の「住宅耐震・リフォーム支援事業」は一般的な増改築や修繕・模様替えから耐震改修、バリアフリー改修などまで、対象となる工事内容を幅広く設定しているのが特徴だ。

道東・道北 旭川は新省エネレベルでもOK

 旭川・帯広・釧路・北見では、来年度新たに創設される支援制度はなく、今年度の支援事業が継続となる見通し。
 各市とも耐震改修(耐震診断)、バリアフリー改修、太陽光発電設置補助が中心となっているが、旭川の「やさしさ住宅補助」はバリアフリー改修に加え、新省エネ基準(平成4年基準)に適合する断熱改修や融雪設備の設置も対象。
 帯広市では木質ペレットストーブのほか、燃料の木質ペレットにも補助を行っているのが特徴となっており、ペレットストーブ導入初年度に一律4万2000円の補助が受けられる。


2010年02月05日号から

特集「怒りが収まらない!!」

◆「家がカワイイ」が理解されない
札幌市 工務店 女性社員

20100205_03_01.jpg 女性ってお気に入りのグッズやデザイン、何でも「カワイイ」って言いますね?今や「カワイイ」は世界共通語ですよ。でも、ウチの男性社員は「家がカワイイ」が理解できないみたいなんです。「動物や子どもがカワイイはわかるけど」と言われたことがありますが、女性は自分の感性に合ったモデルハウスや家を見つけると「あ、この家カワイイ」って気持ちになるんです。男性はどうしても機能や性能に目がいってしまうみたいですね。
 「ダイニングにこんな暗そうなランプをつけてどうするの?」という反応が返ってきたこともあります。生活を楽しむという感覚がピンとこないみたいなので、話していて時々「なんでわからないの!」って言いたくなることがありますよ。

◆「だって大手じゃないでしょ」とは何事ダッ
オホーツク 工務店 社長

 昔からオホーツク地域の役場の確認申請窓口では、訳のわからないことを言う担当者に当たることが多いのですが、先日出会った担当者の言葉は許せませんでした。
 ある新築住宅の確認申請だったのですが、提出した図面・書類のうち面積を記入する書類が2種類あり、1枚は小数点以下第3位を切り捨て、もう1枚は小数点以下第3位を四捨五入した数値を書いていました。それを見た担当者から後日、「出し直して下さい」との指示。窓口に飛んでいき、「小数点以下第3位を切り捨てた数値は認められないのか」と聞くと、「認めます」との返事。「じゃあ四捨五入は?」と言うと、「それも認めます」とのこと。
 両方認めることができる数値だけど、統一してもらわないと困るということなのですが、「それなら出し直さなくても、訂正で済む話なのでは」と言うと、担当者いわく「だっておたく大手じゃないでしょ」。こんな公務員は絶対許せません。


◆公文書の不実記載を勧めるのかっ!!
北海道 工務店 社長

 北海道でおそらく最も建築戸数が多い「長期優良住宅先導的モデル事業」に当社も参加しています。あまりに腹が立ったのでひと言。
 現在、書類の精査を行っており、当社の書類もチェックしていただいています。その担当の設計事務所ってまるで役人みたい。説明はわかりにくいし、回答の内容も意味不明。たとえばこんなことがありました。履歴保管のシステムに、使用した商品の品番を記入する欄があります。しかし、当社が使った商品は品番がないのです。それで質問したら「JIS番号を記入してください」とおっしゃる。でもその商品にはJIS番号もないのです。答えは「関連JISでも入れておいてください」。
 ちょっと待てよ。そんなことでいいのか!! これだけコンプライアンスがうるさく言われ、われわれも細かく厳しくチェックされているのに、しかも関連 JIS記入は公文書への「不実記載」ではないのか??? ヘタをしたら俺って東京地検特捜部に事情聴取されちゃうかも!?
 もう一つついでに言えば、施工管理者登録がうまくできない。その理由は登録してある氏名がいわゆる旧字・異体字で、その字がインターネットの世界では出てこないからなのだが、これもおかしいゾ。登録のときは「正しい氏名を記載してください」と言われた。しかし、インターネットで施工管理者を記載しようとすると、自分は存在しないことになるのだ。旧字・異体字を常用漢字に直せばいいという話ではない。役人の言う「正確さ」は、ほころび直しのような場当たり的ないい加減さで成り立っているということを言いたい。そしてそれに振り回されるのも、責任をとらされるのも、まじめにやっているわれわれ国民だ。もっとまじめに取り組め。そういいたい。


2010年02月05日号から

お客様の喜びが自分の喜びになる/ウーマンズ・アイ Vol.8

北見・(株)松田建業 福島 松美さん

20100205_04_03.jpg 「お客様の喜んでいる顔を直接見ることが、自分の喜びでもあったんです。だから自然と営業の仕事が多くなりましたね」。こう語る福島松美さんは経理事務として松田建業に入社した後、営業に仕事の喜びを見いだし、今では仕事の7~8割が営業。不安や悩みもあるが、まずは家づくりを積極的に楽しんでもらいたい―。そう心がけて、ユーザーのもとへ足を運んでいる。


前向きな姿勢で営業に転身

 入社当時は事務仕事中心で営業なんてまったく考えていなかったというが、インテリアコーディネートの手伝いなどで表に出る機会が少しずつ増え、社長からも営業の手伝いをしてほしいとの話があったことから、仕事の内容は営業中心へと変わっていったという。
 とは言うものの、今まで事務中心で仕事をしていた人が営業をやるのはそう簡単なことではないはず。その点はどうかというと「最初は営業をすることに対して抵抗がありました。ただ、もっと会社に貢献したいという気持ちもありましたし、営業には人と喜びを共有できる楽しさがあり、大変な仕事だけに成果が出た時の喜びも大きい。そう思っているうちに抵抗もなくなりました」と福島さんは話す。
 仕事に対する前向きな姿勢に加えて、"縁があって出会えた人と一緒に喜びを分かち合いたい"という気持ち。それが営業で頑張る力の源になっているようだ。

家づくりを楽しんでもらう

20100205_04_01.jpg そんな福島さんが営業で心がけていることの一つに、"家づくりを楽しんでもらう"ということがある。
 「年に何棟か頂く受注は、お客様それぞれにとって唯一無二の家。それを肝に銘じて取り組むのが営業するうえでの大前提ですが、まずはお客様に家づくりは楽しいものだと思ってもらいたいんです」。
 例えば商談やプランニングはもちろん、着工から完成・引き渡しまでの打ち合わせでは、趣味やペットの話など家のこと以外で施主が興味ある話に時間の半分を費やしたりする。こうすることによって施主の気持ちを盛り上げ、家づくりの過程を楽しんでもらおうとの考えだ。
 また、現場などでは施主が写っている写真をできるだけ多く撮るように心がける。施主には家づくりの過程の写真を収めたスライドショー形式のDVDを渡しているが、施主が笑顔で写っている写真や現場の大工と歓談している写真をところどころ入れることができれば、ストーリー性を持たせることができるからだ。そしてそれは施主にとって楽しかった家づくりの思い出を形にして残すことになる。

主婦や母としての目線で

20100205_04_02.jpg 主婦、そして母親でもある福島さんは「主婦・母親の視点で家づくりを考えることができるのが自分の強み」と言う。
 水回りや家事の動線、収納などへの配慮は、やはり仕事を持つ主婦ならではの発想で"家事を短時間で済ませることができ、それでいて子供にも目が届く間取り"を意識。「例えばお客様が収納を充実したいと要望した時、男性は大きな納戸や押入などをいくつか付けることが多いのですが、それでは収納した物を探す時が大変。もっと必要な場所に必要な大きさ・機能を持った収納があれば、片付けやすく、掃除もしやすいんです」。
 昨年には愛犬2匹とともに快適に暮らせる自宅を新築。見学会を行ったところ反響も多く、「この経験を生かして愛犬との暮らしを改善したい人たちに、人も犬もストレスを感じることなく暮らせる家づくりの情報を発信していきたい」と、営業ウーマンとしてさらなるステップアップを目指している。


試読・購読のお申し込みはこちら 価値のある3,150円

このページの先頭へ

運営サイト

株式会社北海道住宅新聞社
〒001-0029 札幌市北区北29条西4丁目2-1-201
tel.011-736-9811 fax.011-717-1770

当サイトで使用している写真およびテキストの無断転載を禁止します。

Copyright (c) 北海道住宅新聞社. All Rights Reserved.