新聞記事

2009年05月15日号から

瑕疵担保保険最新の情報

割引は?見積は?

 住宅瑕疵担保履行法施行まで4ヵ月あまり。本紙は新年号で住宅瑕疵担保責任保険の選び方について特集したが、割引制度については「3~4割安くなる場合もある」といわれており、その点を中心に料金設定や商品内容をあらためて取材した。
 5つの保険法人に取材した結果から言うと、割引制度は少し増えたものの大きな変更はない。しかし、公表しない割引制度はどの法人も持っており、それらを活用すると最大で4~5割引もあるということが実態のようだ。

保険料も横並び?
 公表されている割引は、資本金3億円以下の会社に適用される中小企業割引、住宅性能評価の同時申込みによる割引など(表参照)。一方、特定の団体組織やフランチャイズ加入によって割引が受けられる場合もある。こうした割引を活用すると、最大5割安くなる場合があるようだ。延床面積120㎡の住宅で言えば4万円以上の差が出てくるわけで、この差は無視できない。
 保険法人に取材すると、回答は大同小異。「事業者ごとに見積します」「公表していませんが、何段階かの割引率を設定しています」。
 国土交通省が検査・補償体制について横並びを求めたとされる経緯もあることから、料金設定や割引設定についても非公式な指導があったのかもしれない。いずれにしても、主に営利法人が保険を引き受けるのに、表面上は競争原理が働かない仕組みになっている。
 
 工務店から「見積書に保険料をそのまま載せていいのか(転嫁していいのか)」という問い合わせもきている。
 国土交通省はホームページ上で「住宅価格に転嫁することも可能です」と明記しており、転嫁するのは一向に構わない。問題はむしろお客さまにどう説明するかだ。
 素直に見積もりに入れる会社もあれば、「企業努力でサービスします」と説明する会社も出てくるだろう。こんなところでお客さまに減点されてはたまらない。そのことだけは注意しておく必要がありそうだ。
 
国土交通省の法律に関するQ&Aについて:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/3-qa.html
 
 
各保険法人の保険商品比較(「表示」をクリックすると一覧表が出ます)表示


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