平成20年8月25日号から
タマホーム札幌進出
手稲区新発寒にモデル建設
 「タマホーム」がいよいよ札幌に上陸する。札幌市手稲区新発寒に土地を取得、モデルハウスと営業所を開設する。
 タマホーム(株)は18日午前現在、この件でコメントしていないが、メーカー筋などの話を総合すると、タマホームが出店するのはスーパーマーケットやホームセンターなどが集まるパワーセンター・コムスと向かい合う、下手稲通りと追分通りの交差点の一角。
 すでに仮設の現場事務所が設置され、工事も始まろうとしている。建設されるモデルハウスは3棟とみられる。人員などは不明だが、札幌を皮切りに最終的には道内の3~5万人程度の商圏に出店することも考えられ、これまで話題に上った旭川や帯広、苫小牧などへの進出も近いのではという声も出ている。
 札幌のある工務店の話では、年初からタマホームの進出に備えて、道内の工務店同士が連携する道を模索しているという。またローコスト系ビルダーの中には、タマホームに備えてこれまでの広告宣伝を控えているのではとささやかれている会社もある。
 いずれにしても、市場冷え込みの中でついに来るべき時が来たと言えそうだ。競争が一段と激化しそう。

良質の建材日本へ
スウェーデン・スウェニ社 暑さ対策など高機能木製窓

1+2=3層ガラス窓断面サンプル写真
(ドレーキップタイプ)

1+2=3層ガラス窓断面詳細図
(ドレーキップタイプ)
 30年以上前に中越紘詔氏が設立し、スウェーデンの住宅や窓、建材類を日本に紹介しているスウェニ・インタートレード社は、このほど、断熱性に加えて夏場の遮熱性、フリーメンテを実現するアルミ被覆の木製窓を本格的に扱う。
 地球温暖化防止のためのCO2削減の必要性から、世界の先進国は一斉に住宅の断熱性能引き上げに動き出している。日本も福田首相のかけ声の下、さまざまな政策が始まっているが、躯体の断熱性とともに重要なのが開口部。断熱性を高めるとともに夏場は日射をさえぎって暑さを防がなければならない。

ブラインドを装備できる

 同社が紹介するサッシは、開口部分が内側と外側に分かれたタイプ。これは中間部分に空気が対流する通気層を取り、さらにブラインドを装備することによって夏場の排熱や日射遮へいができる仕組みだ。
 内側の障子をペアガラス仕様にすると、3層ガラスで断熱性も極めて高くなる。外側の障子はシングルガラスでアルミ被覆によって塗装などのメンテナンスを減らすことができる。
 内外2枚の障子を持つタイプの窓は、1800年代後半から使われており、1枚障子のトリプルガラスが増えてきた現代でもその機能性に対する評価は高く、外シングル+内ペアの3層窓を生産するクビルスフォシュ社は、採用条件の厳しい中高層のマンションや病院建築などにも採用されているという。
 断熱性能は熱貫流率で1.3から1.0Wまでをそろえ、0.9Wも生産可能。開閉方式は内開き・内倒しのドレーキップ。標準色はアルミ部分が白、木部がクリアまたは白で、いずれも工場塗装。オプションカラーもできる。

窓まわりの断熱・気密材「フィブレックス」。気密ゴムに木質繊維を縫い合わせてあり、二つ折りにして室内側(中)と屋外側(下)に挿入する



 価格は燃料費の高騰やユーロ高の影響もあって変動的だが、目安として780×1280ミリサイズ、熱貫流率1.3Wの標準色で、工場出荷価格が3850クローネ、ブラインドが250クローネ(1クローネ18円として窓6万9300円、ブラインド4500円)。
 内外ともにシングルガラス、オール木製の窓は、120年の歴史がある伝統的な形式。断熱性能は劣るが値ごろ感が魅力だ(別メーカー)。標準色は白、熱貫流率が1・8W以下、価格は同規格で2590クローネ(約4万7000円)。

簡単施工の窓まわり気密材
 スウェーデンは窓の高性能化とともに取り付け部の断熱・気密性も重視する。特にツバつきの樹脂サッシになれた日本の現場にとって、木製窓の納めはやはりやっかい。クリアランスを取って断熱・気密処理をする木製窓の取り付けが悪いと、窓の性能を生かすことができない。
 窓まわりの断熱・気密材「フィブレックス」は、簡単な施工で室内側の防湿・気密と断熱、屋外側の透湿と断熱工事が終了する。
 乾燥・圧縮された木質繊維と気密ゴムを一体化したもので、木質繊維を加湿すると3~4倍に膨張するという特質を利用して、2つ折りにしてクリアランスに挿入し、施工後加湿することで隙間を埋める。
 室内側はゴム面を外に、屋外側は木質繊維面を外側にすることで防湿と調湿を使い分けることができる。

出荷はスウェーデンから
 スウェニ社は注文が確定後、メーカーから直接商品を出荷港に集め、検品した上で船積みする。住宅会社のほか、商材に関心がある商社とも話を進めたいとしている。
 問い合わせは日本語でスウェニ社へメールやFAXのこと(FAX+46・18543030)。
メール:nakagoshi@sweni.se

気密施工を簡素化
日本住環境 柱・梁に使い回せる補助材

気密柱バリアー
 日本住環境(株)は、天井・床の気密層と柱周りの気密処理を確実に簡単に施工できる「気密柱バリアー」をこのほど発売した。
 気密柱バリアーは、105ミリ角柱と気密層の取り合いに使用する透明なポリプロピレン製の切り込み付きカバー材。施工は、柱まわりに気密柱バリアーをかぶせて切り込み部分と柱を気密テープで固定、気密柱バリアーのフランジ部分と気密層、立ち上がり部分と柱を気密テープで留める。盛り上がった「テープガイドライン」はテーピングする際の目安として使用し、テープ留めをきれいに施工できる。

柱には、切り込み部分を開いてかぶせる


本体を2つに切り離すことで梁にも使用できる
 また、製品の切れ込み「Vカット」部分から「Rカットライン」に沿って2つに切り離せば梁と気密層の取り合いにも使用できる。窓コーナーと気密層の取り合いや、4寸(120ミリ)角柱と気密層の取り合いには、Vカット部分から同様に4つに切り分けることで対応。
 同様の目的を持った製品は市場に多数出回っているが、「気密柱バリアー」は、1つの製品で3タイプの施工部位に対応する使い回しの良さも特徴の1つ。特許も出願中。
 寸法は190ミリ角で、1箱100個入り、設計価格は1万8000円(税別)/箱。
 問い合わせは、同社札幌支店(Tel.011・222・6330)か本社(Tel.03・5425・6634)。

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