平成20年5月15日号から
ゼロエミッションハウス着工
経産省 北海道洞爺湖サミットで世界に発信
 経済産業省は、7月7~9日に開かれる北海道洞爺湖サミットの取材に訪れる国内外のプレス関係者向けに、日本の戸建住宅における最先端の省エネ・エコ技術をふんだんに盛り込んだゼロエミッションハウスを建設し公開する。

真空断熱材や燃料電池
 同施設は国際メディアセンター建設中の後志管内留寿都村、ルスツリゾート敷地内で5月15日に着工。名称は「ゼロエミッションハウス(仮称)」、延床面積は約280m2、躯体部分は積水ハウス?が施工し、エネルギーシステムや設備機器類は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が担当する。
 主に世界に向けて発信できる日本の住宅向け最先端技術として、真空断熱材を躯体に使い、断面を見せるカットモデルを展示したり、低電力で高照度を得ることができるディスプレイで、省エネ・高耐久を実現できる有機ELも展示する。燃料電池やヒートアイランド現象に効果のある屋上緑化、太陽光発電システムやヒートポンプなど自然エネルギー活用型の機器のほか、国産サッシなどの最新技術、日照などに反応し自動制御で点灯・消灯する照明や、カーテンなどの導入も検討中。

CO2、廃棄物を削減
 同施設はサミット期間の7月7日~9日にかけて国内外から集まるプレス向け限定で公開され、その後は撤去される予定だが、サミット終了後に短期間の一般公開も検討中。
 施設の計画を担当する資源エネルギー庁、省エネルギー・新エネルギー部ではCO2の排出抑制とともに廃棄物など、環境負荷となるものを減らした日本のゼロエミッション(廃棄物を出さない製造技術)住宅技術、省エネ住宅づくりを世界に向けて大いにアピールする予定。
 設備機器や省エネ技術に関しては、現在市販されていないものも含めて採用を検討中。サミット開催前の6月下旬までに完成する見込みで、サミット終了後、一般公開を終えた後には解体・撤去するが、その際にガラスやコンクリートをはじめ、多くの建材をリサイクルし環境負荷をできる限り減らす予定としている。

基礎深さ30センチも可能

北総研 スカート断熱幅など公表へ

スカート断熱工法設計・施工マニュアルに記載されている設備配管の施工例。実際には基礎深さを40センチとした場合、排水管がフーチングにかかるケースも多い
 道立北方建築総合研究所(北総研)では、スカート断熱工法で基礎深さを30センチまで浅くするための計算資料公表へ向け準備を進めている。これにより排水管を基礎のフーチングの下に通しやすくなるなど配管の取り回しが楽になるほか、根掘り深さや残土処理量、生コン使用量の軽減により、基礎工事のコストをさらに低減する効果も期待できる。
 スカート断熱工法は基礎断熱を前提とし、建物外周の地中にボード状断熱材(スカート断熱材)を水平に設置することにより、基礎深さを浅くする工法。根掘り量や残土処理量が少なくなるため、基礎工事のコスト低減につながるというメリットがある。
 同工法による基礎深さやスカート断熱材の幅を決めるにあたっては、1.早見表から判断 2.チャート(グラフ)から判断 3.詳細な計算によって判断の3つの方法があり、1.と2.では基礎深さ40センチまで、3.ではさらに基礎深さを浅くすることも可能となっている。
 しかし、詳細な計算は専門知識がなければ使えないのが現状。そうなると早見表とチャートを利用するしかないが、基礎深さを最も浅い40センチとした場合、排水管が基礎のフーチングに当たるなど配管の取り回しがしにくいといった声が現場からあがっていた。
 そこで北総研では、排水管を基礎のフーチングの下に通せるよう、各地域ごとに基礎深さを30センチまで浅くすることができるスカート断熱材の幅を計算し、その資料を公表する考え。詳細については現在検討中だが、基礎深さを30センチにできるスカート断熱材の幅を地域別に数値表示する形となる予定。

室内天吊り物干し

キョーワナスタ 花粉症対策などで注目


ポールを2本使って竿をかける。使わないときは取り外してスッキリ
 (株)キョーワナスタは室内用物干し・エンジェルハンガーシリーズの新製品「KS-DA104A」を発売した。
 これからのシーズン、北海道でも屋外に物干しができるが、花粉症による症状を抑えるため、夏冬問わずに室内干しが注目を集めている。新製品は天井からつり下げるポールタイプで、竿を通して使うほか、洗濯ものが少ないときはポール1本でも使える。
 ポールは天井高などに応じて長さを3段階で調節でき、脱着はワンタッチ操作。ポールを取り外したら専用のフックに収納できるので、じゃまにならない。製品は税込で1本4200円、取り付けねじが付属する。竿は別売。エンジェルハンガーの専用カタログを用意し、販売に力を入れる。
 問い合わせは同社支店・営業所へ(札幌=Tel.011・741・2250)。

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