ゼロエミッションハウス着工 |
経産省 北海道洞爺湖サミットで世界に発信 |
経済産業省は、7月7~9日に開かれる北海道洞爺湖サミットの取材に訪れる国内外のプレス関係者向けに、日本の戸建住宅における最先端の省エネ・エコ技術をふんだんに盛り込んだゼロエミッションハウスを建設し公開する。
真空断熱材や燃料電池
同施設は国際メディアセンター建設中の後志管内留寿都村、ルスツリゾート敷地内で5月15日に着工。名称は「ゼロエミッションハウス(仮称)」、延床面積は約280m2、躯体部分は積水ハウス?が施工し、エネルギーシステムや設備機器類は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が担当する。
主に世界に向けて発信できる日本の住宅向け最先端技術として、真空断熱材を躯体に使い、断面を見せるカットモデルを展示したり、低電力で高照度を得ることができるディスプレイで、省エネ・高耐久を実現できる有機ELも展示する。燃料電池やヒートアイランド現象に効果のある屋上緑化、太陽光発電システムやヒートポンプなど自然エネルギー活用型の機器のほか、国産サッシなどの最新技術、日照などに反応し自動制御で点灯・消灯する照明や、カーテンなどの導入も検討中。
CO2、廃棄物を削減
同施設はサミット期間の7月7日~9日にかけて国内外から集まるプレス向け限定で公開され、その後は撤去される予定だが、サミット終了後に短期間の一般公開も検討中。
施設の計画を担当する資源エネルギー庁、省エネルギー・新エネルギー部ではCO2の排出抑制とともに廃棄物など、環境負荷となるものを減らした日本のゼロエミッション(廃棄物を出さない製造技術)住宅技術、省エネ住宅づくりを世界に向けて大いにアピールする予定。
設備機器や省エネ技術に関しては、現在市販されていないものも含めて採用を検討中。サミット開催前の6月下旬までに完成する見込みで、サミット終了後、一般公開を終えた後には解体・撤去するが、その際にガラスやコンクリートをはじめ、多くの建材をリサイクルし環境負荷をできる限り減らす予定としている。 |