平成20年3月15日号から
I型梁の工業会設立
製造業者らが啓もう普及目指す

設立総会で挨拶する新井会長
 優れた強度や寸法安定性を持つエンジニアードウッド・I型ジョイストの普及を目的に、このほどI型ジョイストの製造・販売業者や採用ビルダーなどが中心となって「日本木質I型ジョイスト工業会」を設立。今後、I型ジョイストの技術開発や研究、ビルダー・ユーザーへの啓もう普及、新規参入製造企業への支援などを柱に活動を進めていく考えだ。
 I型ジョイストは北米でツーバイフォー住宅の床根太に多く使われているが、日本では 1.一般的ではない 2.使い慣れていない 3.価格が高いといった理由のほか、建築基準法で大臣認定の取得が必要となるなど製造・販売のハードルが高いこともあり、普及は遅れているのが現状。
 そこでこれらの課題を解決し、日本の住宅建設事情に合った方法でI型ジョイストの普及を図るため、ツーバイフォー工法の構造の権威で多くの著書を持つ(株)新井建築工学研究所の新井信吉社長と、I型ジョイストの国内製造業者であるエイアンドエムカーペントリー(株)の梅林修二社長が発起人となって同工業会を設立。去る2月15日に東京都内で設立総会を開催した。
 会員は正会員のほか、ビルダー会員、賛助会員も含め全14社・団体で、設立総会では会長に新井氏、副会長(専務理事兼務)に梅林氏が就任したほか、理事にカナダ林産業審議会(COFI)日本代表のショーン・ローラ氏やハウジング山地(株)社長の山地章夫氏など4名、監査役にケベック州木材製品輸出振興会日本代表の?橋量一氏など2名をそれぞれ選出した。
 今後は2010年までにI型ジョイストが「いつでも、どこでも手に入る」ようにすることを目標に、日本の住宅建設に適した統一規格策定のための調査研究や、新規参入製造企業の大臣認定取得へ向けた支援、住宅関連業者およびユーザーに対する啓もう普及活動などを積極的に進めていく。
 同工業会への問い合わせは事務局(Tel.03・3342・1939、新井建築工学研究所内)へ。

「とけまるくん」採用

札幌・アシスト企画 実験の好結果踏まえて

「明日風のまち」で公開中の「S+」
 (株)アシスト企画(札幌市、岡本勝社長)は、3月から、札幌市手稲区の住宅地「明日風のまち」で商品ブランド「S+」の建売住宅5棟の販売を開始した。
 「S+」は、昨年3月に発売を開始した企画型住宅。ユーザーから寄せられる注文住宅のニーズを集約、整理し主要なニーズであるデザイン性やライフスタイルに対応したプランの多様性、省エネ性能などを備えながらも、作業の効率化や商品のパッケージ化などにより価格を抑えた。
 今回は新たに追加されたプランで施工されているほか、燃料費がかからない環境配慮型ロードヒーティングシステム「とけまるくん」が標準装備されている。

 豪雪の中、性能を検証
 住宅の換気排熱をロードヒーティングの熱源として活用し、ロードヒーティングの燃料代を0円にする環境配慮型ロードヒーティングシステム「とけまるくん」は(有)北欧住宅研究所・川本清司所長が開発。
 実用化に向けて伊藤組土建(株)などとともに協力を行っているアシスト企画では、07年12月1日に「明日風のまち」内モデルハウスに同システムを採用、玄関ポーチと車2台分のカーポート36m2の融雪実証実験を実施してきた。

前日は30センチの降雪があったが、翌日の1月25日13時54分にはほとんどが融け路面が出ている。両日とも真冬日
 その結果、「燃費を気にせずに24時間運転ができるので路盤が凍り付かない」、「大雪の際は融雪に時間がかかるものの実用可能な能力がある」、「設置費用は一般的な灯油ボイラー式ロードヒーティングとほぼ同等」とその性能を確認できたため、「とけまるくん」を導入した自社物件の住宅を販売開始した。
 同社の岡本勝社長は「札幌市内では、除雪の負担軽減や転倒防止のために、住宅のエントランスなどにロードヒーティングを採用するケースが増えているものの、今年の冬は灯油高騰によりロードヒーティングの使用時間を減らしたり、使用を見合わせるご家庭が増えている。暖房熱を融雪に再利用する“とけまるくん”はその点とても心強い。
 一般ユーザーに積極的に提案していきたい」と述べている。

低コスト根太接着剤

フォモジャパン 1液性発泡ウレタンタイプ


専用ガンを付けたH400G
 フォモジャパン(株)が発売している、ローコストな根太用ガンタイプ1液性発泡ウレタン接着剤「ハンディ・スティック・サブフロアー接着剤#H400G」が建材問屋での展示会で好評だ。
 H400Gは、専用ガンで施工。発泡ウレタンが部材間のすきまに入り込み、安定した接着力を発揮する。硬化時間が21℃時で約2時間と早いのも特徴。F☆☆☆☆認定も取得している。無溶剤タイプのため、断熱板を溶かすなどの心配もない。アメリカ合板協会(APA)の認定品でツーバイフォー工法や在来工法の木質床組用として使える。
 1本で従来の根太用接着剤12本分の施工ができるため割安。ロングノズルガン#730を使えば、腰を屈めずに根太の接着作業が行え、より効率的に作業が進められる。
 使用後は、専用ガンを付けたままで保管する。空気に触れると早く硬化してしまい、ノズルが詰まりやすくなるため。専用ガンを付けたままで数ヵ月間保管可能。
 設計価格は680グラム入りの本体が5430円(税別、専用ガン別)。問い合わせは、同社(東京都港区南麻布4丁目11-22南麻布T&Fビル8F、Tel.03・5789・7960)。

試読・購読はこちら

このページの先頭へ

運営サイト

株式会社北海道住宅新聞社
〒001-0029 札幌市北区北29条西4丁目2-1-201
tel.011-736-9811 fax.011-717-1770

当サイトで使用している写真およびテキストの無断転載を禁止します。

Copyright (c) 北海道住宅新聞社. All Rights Reserved.