建材レビュー

2011年10月31日 | 外装や窓など

塗り壁にベストマッチ デクラ屋根システム

「コロナ」「ミラノ」を上質な家を求める方に

千歳・(株)協栄ハウス 工事部部長 木根田貢一(きねだ こういち)さん

グラデーションが美しい、デクラ「ミラノ」のバーントアンバー色(設計・施工 協栄ハウス)
グラデーションが美しい、デクラ「ミラノ」のバーントアンバー色(設計・施工 協栄ハウス)
外壁が塗り壁だと、南欧調の明るい雰囲気になる。しかも雪が滑り落ちないというから不思議!
外壁が塗り壁だと、南欧調の明るい雰囲気になる。しかも雪が滑り落ちないというから不思議!
同じデクラ「ミラノ」でも、サーブル(黒)色だと雰囲気が一変し、落ち着いた雰囲気に
同じデクラ「ミラノ」でも、サーブル(黒)色だと雰囲気が一変し、落ち着いた雰囲気に
デクラ「ミラノ」のサーブル色を採用した住宅。和風やモダンにも合う色調だ
デクラ「ミラノ」のサーブル色を採用した住宅。和風やモダンにも合う色調だ
こちらがデクラ「コロナ」のサーブル色。杉板を張ったような風合いを表現した
こちらがデクラ「コロナ」のサーブル色。杉板を張ったような風合いを表現した
ショールーム内に展示中のデクラ「ミラノ」全4色の実物見本。現物をぜひ見てほしい
ショールーム内に展示中のデクラ「ミラノ」全4色の実物見本。現物をぜひ見てほしい
新しくなった協栄ハウスの本社事務所にショールームが併設されている
新しくなった協栄ハウスの本社事務所にショールームが併設されている
写真上が「ミラノ」で、下が「コロナ」。住宅の雰囲気によって使い分けできる。どちらも4色の中から選べる
写真上が「ミラノ」で、下が「コロナ」。住宅の雰囲気によって使い分けできる。どちらも4色の中から選べる
 

モデルハウスで初採用
デクラ屋根システムを初めて採用したのは、数年前に建てたモデルハウスです。外壁を300㎜断熱と通常の2~3倍の厚みにし、加えて省エネ性の高いヒートポンプ機器を採用するなど、当時としては最先端の取り組みでした。

デザインも雰囲気を新しくしようと南欧風の明るいイメージを狙って外壁を塗り壁にしました。この塗り壁に合う勾配屋根を探していたところ、デクラ屋根システムの「コロナ」を知りました。

  
モデルハウスは敷地の広さにあまり余裕がなかったので、勾配屋根でも雪を落としたくありません。その時はデザイン性でコロナがモデルハウスにふさわしいと思いました。役物(瓦で言えば棟瓦に相当する部分など)が豊富で見栄えもいいところも気に入りました。当社にとっては初めての採用でしたが、工事はトラブルなく順調に進みました。
 
 
工事をお願いしたのは、札幌の屋根施工会社・(株)キムテックです。見積をお願いするとすぐに答えが返ってきましたし、施工技術やアフター対応ともに素晴らしく、安心してお任せしました。
 
キムテックは、デクラ屋根システムの施工店会に加入しており、メーカー推奨の施工手順・方法を学んでいるというのも安心材料でした。今までの経験から、施工会社によって技術に差があるのは確かだと感じています。私は工事管理の責任者として、材料と施工の信頼性がそろってはじめて屋根材としての性能が安定すると考えています。
 
 
現物を見て「採用したい」とお客さま
採用第1号となったモデルハウスを展示期間終了後に購入したオーナーは、この屋根材を非常に気に入られています。
 
その後、当社に「塗り壁の家」をイメージしてご相談に来られたお客さまは、当社で展示しているデクラ屋根システムの屋根材見本を見てすぐに採用が決まりました。
石付き金属屋根材は、デクラ以外も取扱いしていますが、ショールーム内に展示している現物を見比べたお客さまはデクラ屋根システムを選びますね。
 
というのも、デクラは微妙に色の濃淡がついていて、それが高級感を引き立たせるからではないかと思います。これはカタログを見ただけではわかりません。『こんなはずじゃなかった』と後からお客さまを落胆させないためにも、現物を見て触れて納得してから決めていただきます。
 
 
メンテフリーで高級感長持ち
石付き金属屋根材は、見た目だけでなく価格も高級だと思っている方もいます。しかしデクラ屋根システムは長期間塗り替えや取り替えの必要がなく、メンテナンスフリーで耐久性も高いという魅力があります。板金の屋根材は定期的に塗り替えが必要で、そのためには足場を組むなど工事費以外に別途費用がかかります。こうしたメンテナンスコストも含めて考えるとデクラ屋根システムにメリットがあると思います。
 
特に塗り壁を希望されるお客さまの間で採用率が高く、実際できあがったときの雰囲気も非常にいいです。塗り壁を希望される場合には、ベストな組合せだと思っています。
 
当社が建てる住宅の8割近くは平らなフラット系の無落雪屋根で、勾配屋根ではありません。これはコスト効率の追求や雪が落ちないイメージがあるからもしれません。一方で、「三角屋根の家がいい」など、外観にこだわりを持つお客さまは、最終的には質感の高い屋根材を選ぶ傾向を強く感じます。この残り2割の勾配屋根を選ばれるお客さま中で、デクラ屋根システムの採用割合が非常に増えています。
 
採用が増える理由としては、天然石のストーンチップを採用し、石そのものが着色されているため、塗り替えが長期間にわたって必要ないことはもちろんですが、勾配屋根なのに雪が落ちないという特徴もあります。デクラ屋根システムは、無落雪屋根と同等の性能を持つ落雪防止屋根として札幌市や千歳市などの自治体に認めていただいたため、お客さまにも勧めやすくなりました。
 
 
高性能住宅にデクラを勧める
当社の主力は、子育て世代に向けた高性能ローコスト住宅です。子育てを行う30代のお客さま、子どもの教育などにお金がかかりがち。そこで、次世代省エネ基準以上の性能を持ちながら、住宅取得の費用的負担が少ないリーズナブルな価格で提供しています。
 
一方で、上質な住宅にこだわり、省エネ性やエコ、デザインを重視するお客さまも少なくありません。暖房費を極力抑えた住宅やお客さまのニーズに合わせた幅広い提案のなかで、これまでは「コロナ」の採用が多かったのですが、今後は南欧風の「ミラノ」での提案も積極的に行っていきます。高性能住宅にデクラ屋根システムという組み合わせは、今後も増えると思います。
 

■製品概要

石付き金属瓦は、瓦や杉板調にプレス加工した鋼板に天然石を砕いて焼き付けたもので瓦のように1枚1枚敷いていく。表面はマットな仕上がりで高級感がある。ニュージーランド・AHIルーフィング社の「デクラ屋根システム」が有名で、日本でも10年以上前から販売を始めた。
同社は10年前に道内の公的研究機関に依頼して急勾配の実験住宅を建ててフィールドテストを行い、冬シーズンを通して屋根上の雪が落ちないことを立証した。現在では、雪止め金具と同等の効果がある屋根材として札幌市、千歳市などから認められている。  (北海道住宅新聞 編集部)

■発売エリア・問い合わせ先

発売エリア :北海道を含む全国
問い合わせ先:デクラ屋根システム営業部 札幌営業所(Tel011-281-6717)

デクラ屋根システムホームページ

■レビュアー

千歳・(株)協栄ハウス 工事部部長 木根田貢一(きねだ こういち)さん
千歳・(株)協栄ハウス 工事部部長 木根田貢一(きねだ こういち)さん

「資格を取得するのが趣味」と、建築施工管理以外に、2級建築士、BIS・M、CASBEE戸建評価員、愛犬家住宅コーディネーターなど住宅にかかわる様々な資格を持つ。お客さまの家づくりに関わり続け、「生涯目標1000棟」という。