建材レビュー
エネルギー価格高騰に影響されないヒーティングを
ロードヒーティング工事は、最近減ってきています。私は2つ原因があると思います。1つはエネルギー価格の変動です。灯油価格は一時1リットル120円に高騰したことがあり、今は下がったといっても70円台。一昔前40円台で使えていたのが夢のようです。
灯油価格が倍になれば、燃料代も倍になり、お客さまは節約のために運転を止めたりしますが、融雪効果は不十分になるので「付けなきゃ良かったね」ということになります。
もう1つは、予想燃費と現実との差です。工事前の費用見積では、「ひと冬の灯油代は7万円ぐらいになります」などとメーカーから試算値が出てきます。でも、私は内心「そんなに少なく済むのかな」と思っています。
雪の降り方、風の強さ、外気温など、さまざまな条件に左右されるのに、メーカーの試算はいつも安め。現実を知ったお客さまをがっかりさせたくないのです。
これからお客さまにお勧めできるロードヒーティングは、エネルギーをなるべく使わずに雪を融かすシステムじゃないかと思います。そうすればエネルギー価格の変動の影響を受けにくく、ランニングコストもかからないからです。
ゆうらくの魅力はズバリ「燃費」
北欧住宅研究所の川本清司所長の取り組みは、以前から注目していました。換気排熱を使って新鮮外気を加温する装置も施工したことがあります。そして、今回のゆうらくです。換気排熱を融雪に使う。「いいところに着眼されたなぁ」と感じました。融雪は、さほど温度が高くなくても大丈夫だからです。
降雪センサーによる間欠運転ではなく24時間運転が前提となりますが、ボイラーがいらないので燃費はゼロ。かかるのは融雪に使う熱を運ぶ湯水循環ポンプの電気代だけ。これがシーズン1万円以下です。常時運転しているため路面の凍結防止にもなります。
家をこれから建てるお客さまに、私から「ゆうらく」を提案すると『それ、おもしろいね。使ってみるわ』と言われて採用が決まった家もありました。
施工には熟練者のノウハウ必要
とても魅力的なゆうらくですが、実際に工事してみると、大変な部分もあります。通常のロードヒーティングは、ヒーティングの配管もボイラー設置も屋外工事のみで済みますが、ゆうらくは屋外の工事に加えて換気システムの排熱をリサイクルする熱交換器の設置など室内工事も必要です。このため、ロードヒーティング工事のノウハウだけでは性能を発揮することができません。特に換気システムの施工はノウハウが必要です。
幸い当社では、冷暖房工事や換気システム工事、ロードヒーティング工事などさまざまな設備工事の経験がありますので、比較的スムーズに取り組むことができました。
今後は、より良い施工法の研究も行いたいと考えています。私は技術者ですから、「もっと良くしたい、お客さまに喜んでもらいたい」という気持ちになります。
■製品概要
「ロードヒーティングは贅沢品」、「雪かきから解放される一方、費用は月に何万円もかかる」―そんな概念を覆すのが超・省エネ・エコロードヒーティング「ゆうらく」だ。ランニングコストは、ひと冬で1万円以下に抑えられるという。
多くの住宅では、汚れた空気を屋外に排出するときに、暖房の熱もいっしょに捨てていて『もったいない』ことになっている。この熱をリサイクルして融雪に使うのが「ゆうらく」(旧・とけまるくん)だ。24時間動かしても、費用は運転のための電気代だけ。 (北海道住宅新聞 編集部)
■発売エリア・問い合わせ先
■レビュアー
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- 札幌・㈱望月機工 部長 阿部 巌さん
設備工事歴二十数年のベテラン。数多くの施工現場を経験し、現場が大好き。「もっといい施工法はないか、お客さまに喜ばれるにはどうすればよいか」など、常に探求心を忘れない。





