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10年経てば新築住宅も見た目がダサくなる問題~住宅デザイン

北海道住宅新聞社編集部 北郡 | 家づくりの基本 | 記者の目 | 2009.05.12

 「シンプルだといつまでも飽きが来ません」と説明されて家を買おうとしているあなたは、10年後に輸入住宅が好きになっているかもしれません。ファッションに流行があるように、住宅にも流行があります。流行が大きく変わったとき、あなたの選んだ住宅はダサくなる心配はありませんか? 『なんでこんな壁にしたんだろう』と後悔したときはすでに遅いのです。

生き残るデザイン

tadashii01-01.jpg ドイツを訪問すると、今はやりのモダンデザインとよく似た1950年代の住宅が残っています。はやりの北欧家具もミッドセンチュリー、すなわち50~60年代のデザイン。モダンデザインは約50年を経てリバイバルしているのです。  地元・北海道の住宅を振り返ってみると、戦前の大正モダンから、1950~60年代に三角屋根のブロック住宅が流行します。その後無落雪屋根が普及し、建材革命によって外壁はサイディングが標準になります。新しい建材や工法の開発で、現在ではほとんど使われなくなったものもあります。モルタルや木の外装材などはその1例です。 tadashii01-03.jpg スウェーデンほどではないものの住宅の寿命が長いアメリカでは、伝統的なデザインが中古価格で高い評価を受けます。これは、アメリカ人が歴史を重んじているからというよりも、昔から愛されてきたデザインは、この先も愛されるはずだという合理的な判断があるからです。 tadashii01-04.jpg また、モダンデザインでも三角屋根でも、ダサくなる家もあれば10年後に古さを感じさせない家もあるでしょう。モダンデザインだから古びる、というのではなく、ダサくなる家もあるが古びないデザインもあるということなのです。見た目がダサくなると、家の査定が下がる、愛着がなくなる、直すのにお金がかかる。そう思って間違いなさそうです。   <写真上:ヨーロッパは伝統デザインをベースに現代的エッセンスをうまくアレンジする(スイス・チューリヒにて) 写真中:築数十年の民家を減築・断熱改修 写真下:伝統的な通り庭の手法を残しながら現代風に仕上げた 以上写真提供:(有)オザワプランニング>  

色あせないデザイン目指す 札幌市 (有)オザワプランニング 代表取締役社長 小澤 典仁さん

tadashii01-02.jpg 独立する前は、本州の大手ハウスメーカーで会社の顔と言えるような高級モデルハウスの設計を何年か続けて担当していました。ちょうど80年代後半のバブル経済絶頂期で、数億円という住宅の設計を任されることもありました。設計部門の花形だったかもしれません。でも、私自身は物足りなさを感じていました。モデルハウスは住む人の顔がわからない。何のために家を設計するのか。  私は会社を辞めました。設計事務所を設立して、1人で仕事を始めたのです。時代の流行にとらわれず、住む人の暮らし方や価値観と、地域性から生まれるものを大事にしたいと考えるようになったからです。前職を華やかな都会の三ツ星レストランに例えるなら、今の目標は地元の食材を使って洗練された料理を出す田舎のオーベルジュ。  たとえば札幌なら、雪の多さが設計に大きく影響します。万が一のことも考えれば、入り組んだ屋根のかたちは作らないほうがいいのです。また街の歴史や表情・色などもかかわりがあります。街並みの中でその住宅だけが強く自己主張する、ということは海外ではあまり考えられません。周囲の建物との調和や、住んでみたい街並みを思い描きながら自分の家のデザインを考えると、色褪せない家になるのではないでしょうか。   Profile----- 1985年から大手ハウスメーカーの商品開発部に在籍、高級住宅やモデルハウスの設計を多数手がける。その後独立して1999年にオザワプランニングを設立し、雪止めの瓦棒、暖かい薪ストーブなど、北海道の住まいの『遺伝子』を受け継いで色褪せない住宅を目指している。   オザワプランニング・ホームページ...http://www.ozplan.jp/  

連載・住宅の正しい購入法

その1 10年経てば新築住宅も見た目がダサくなる問題~住宅デザイン

その2 住宅の暖房費、光熱費は将来どうなるか 住宅の省エネ・創エネ

その3 家を建てる人で間取りを学ぶ人は1割。「将来部屋が余る」問題

その4 資産価値が20年でゼロになる住宅、20年後も売れる住宅の違い

その5 工務店・ハウスメーカーが倒産?苦い経験から学ぶ住宅会社選び

その6 住まいの維持費を安く抑える賢い家作りとは

その7 正しい住宅購入法「街が変わって暮らしにくくなる」問題とは

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