2015年10月

2015年10月30日(17:38)

昨夜は少し"断熱昔話"を

いまではまあまあ普通に断熱住宅が手に入る時代になりましたが、ここに至る歴史はなかなか壮絶なものがあります。
北海道開拓の歴史は、そのまま寒さとの戦いでもあったわけですが、現代の技術が生まれる直接のキッカケになったのは、昭和40年代以降の動きです。
いまから半世紀近く前にさかのぼるわけです。

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これってじつはすごいことでして、リアルに言えば、当時、歴史を動かした人たちは、いまかなりのお年になられ、すでになくなった方もおります。
「当時は何があったのか」
「なぜあの製品が開発できたのか」
後世を生きるわれわれが感じている疑問を知る最後の機会がいまだ、という話を、お魚のおいしい居酒屋さんで焼酎を飲みながら、3人で話しておりました。

ボクは当時を生きた1人ではありませんが、数ヵ月かけて調査し報告書にまとめた経験があり、住宅断熱化の始まりのころからの情報を、工法などにかたよりなく、わりと知っていると思います。
それでもわからない重大なことがいくつもあります。

じつは、今年の冬、東京から、北海道の断熱の歴史を取材しに来られた先生もいらっしゃいます。


日本の住宅断熱が北海道から始まったことは、北海道外でもわりと知られています。
が、北海道がどこから学んだか、は知られていません。
また、世界的に住宅断熱化をリードしてきた国がどこかも、正しく伝わってはおりません。

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北海道が学んだのはスウェーデンです。
昭和50年代に学会が中心となってスウェーデン視察に行った、そのメンバーとそのときの情報から、北海道の断熱化が本格的に動き出したと言えるかもしれません。

もしかすると、ボクがまとめた報告書を世に出す機会があるかもしれません。当社にお越しいただいた先生もそれをすすめておられました。

昨日の夜の昔話で、気持ちがまた少し前に進みました。

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2015年10月18日(16:18)

ライフオーガナイザー岩崎美乃さん

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昨日は夕方、札幌パークホテルで、Kさんにご紹介いただいたライフオーガナイザーの岩崎美乃さんにお会いしました。

ライフオーガナイザーって何?
そういう人が多いと思います。自分もKさんに教えてもらうまで知りませんでしたが、アメリカで始まって日本に入ってきて8年ほど。端的に言うと家のお片付けのプロです。
「整理収納アドバイザーか」というと、それもひとつですが、じつは目的自体がもうすこし大きく、家の片付けから頭の中の片付け、そして終活と、いわば「人生の棚卸し」を上手にやりましょうという目的のビジネス、というふうに、白井は理解しました。

岩崎さんは、じつは一級建築士で、これまで住宅設計をやってこられましたが、ライフオーガナイザーを知って、建築設計とともに人生設計のアドバイスを仕事にしようと思ったそう。
道南・七飯町の在住です。

お話をうかがっている間は、どういうふうに住宅の仕事につなげることができるかを考えていましたが、
ひと晩眠って朝になり、白井は、自分で勉強してみようかと思いました。
ほとんどが女性らしいなので勇気がいりますが(笑)、11月のセミナーを受講することにします。
興味ある方、いっしょにうけませんか!?
http://jalo.jp/

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2015年10月14日(18:05)

雪が仕事や生活の大きな障害となっている

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今日は手づくり・無添加パン店の取材に行ってきました。
仕込みは朝3時30分から。9時にパンを並べるにはこの時間から仕込みが必要だそう。

パン屋さんの朝は早い。
その程度しか想像していなかったのですが、
冬になると家を出る前に除雪、店について除雪。仕込みをしてオープン前に除雪。
いつしかそういう生活に気持ちがまいってしまったそう。
もちろん、いまの店舗は2階が住宅で店舗前はロードヒーティング。断熱もしっかりしているので朝の温度低下もなく、すぐに仕込みに入れるそう。
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もう一つ驚いたのが、札幌市で有料老人ホームの要件に該当しているにもかかわらず、届け出義務を果たしていない「無届けホーム」の数が昨年10月現在で、全国市町村最多の169カ所に上ったという北海道新聞の記事。
本来の設備基準を満たさないため家賃が安く、低所得のお年寄りが入居を希望するほか、市内の特別養護老人ホームの待機者が多くいる事情も背景にあると新聞は伝えています。

生活保護を受ける人が多いとか、高齢者が札幌に集まるとか、事情はあるでしょうが、もう一つ大きな問題は、郊外のニュータウンなどに住んでいた高齢者が、伴侶の死去や病気、ケガ、その他のきっかけでこういったホームに流れるという北国特有の事情です。
「家が寒い」「除雪負担に耐えかねた」高齢者がんばろうとしても、子ども達がそれを許さない場合もありますね。

住宅改善が進む札幌、とボクは考えていましたが、違う問題を抱えていることがわかりました。
まだまだ、雪と寒さの問題は解決していない。

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2015年10月12日(18:07)

省エネ リフォーム・リノベーションセミナーの講師をして!

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10月11日(日)と12日(月)にグリーンファンド主催のイベント
省エネエコメッセ2015in環境プラザ
Vol.2 知ってて良かった! 「健康・快適・省エネ リフォーム・リノベーション」が開かれ、
ボクは日曜日午前に先頭を切ってセミナーの講師をしてきました。

リフォームとは不動産を負動産にならないように資産価値を維持し、耐震・断熱性能を高めることですという話、特にこれからさらに高齢化がすすみ、暖かい家は健康を維持する上で薬と同じ効果がある大切なことであるという話をして、
最後に、フルリフォーム、300万円リフォーム、100万円リフォームを説明しました。

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300万円リフォームとは、外装張りかえと同時に行う断熱改修、100万円リフォームとは室内側から行う断熱改修です。
このうち、100万円リフォームはあったかリフォーム倶楽部が1年がかりで開発を進めた工法提案です。

質疑~講演後、多くのかたが関心を持ったのが
300万円と100万円のリフォームでした。

「断熱がそんなに安くできるの?」
「えっ、外装材の工事の方が高いの!?」
「わが家は外装をいじってるの。でも寒いの」
そんな声が出て、

「わが家を室内側からやる断熱改修の実験に使ってください」
という方もいらっしゃいました。

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お役に立ちましたでしょうか?

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2015年10月10日(16:25)

カナダの300mm断熱-マトック氏語る

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古い人間には、カナダR-2000の指導者として有名、若者にはカナダの省エネ住宅設計者として紹介した方がよさそう。
クリス・マトック氏が来日し、10月9日(金)札幌でセミナーが開かれました。
 
何度も来日し、また自分はカナダでもマトックの話を聞いたことがあるので、なつかしい気持ちが強かったです。
 
いまカナダは、日本と同じく高断熱化、断熱基礎に取り組んでいるようです。
壁厚で300mmくらいの断熱という点も北海道と似ています。
 
日本よりも多くのデータ取りをしている点は実学的だなと思いました。
例えば、気密性能がC値で2より悪いくらいのレベルだと、300mmクラスの断熱は壁の中に湿気がたまる危険性が高いとか、ヒートポンプの効率は、外気温が-25℃からプラス25℃まで温度帯別に計測しているとか。
ちなみに、札幌レベルの-5~-10℃の温度帯ではCOPが2となっています。
 
カナダ情報を久しぶりにきいて、最新の写真も見ることができてなかなかによかったです。
 
そうそう、日本でいうエアコン暖房にも触れていました。ヒートポンプの採用を検討すると、当然にルームエアコンが候補にのぼります。COPはルームエアコンがいちばん優秀だけど、温度ムラがカナダでは好まれないと話していました。

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2015年10月04日(14:06)

玄関前の雪対策-こんどの3連休にオープンするモデルハウス

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午前中は撮影の同行でした。
まず、今日の幸運を神に感謝します。
外観を取り始めたときには快晴。
室内を取り始めると雲が出て、日差しが微妙に変化し、
撮影が終わったお昼前にはポツポツと雨が!
 
これを神のご加護と呼ばずに何と言えばいいでしょうか!!

ま、ボククリスチャンではございませんので、たぶんご加護はないですね。
誰か晴れ男(娘)さんだったか!?
 
写真は玄関まわり。車をカーポートに入れて玄関を開けたイメージです。
雪の多い札幌では、玄関前に何らかの雪対策がほしい。
このパターンの提案は、ボクは好きです。が増えています。
 
写真はたくさん撮りましたがまたボチボチ。
 
 
さて話は変わって、今日は札幌マラソンでした。
ボクも出るつもりでしたが、申し込みしようとホームページを見たらすでに受け付けが終了していました。

というわけで、撮影同行しながら応援。
天気もよく、みんないいタイムが出たようです。
さて、オイラはこれから少し走ってみます。

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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