2012年5月
2012年05月28日(13:07)
Q値計算ソフトより、その背景にある思想が大切
Q値・燃費計算ソフトの利用者のうち、北海道では7割がQ-pexを使っているという調査があるそうです。公的申請にも使えるので、新たに別の計算ソフトを勉強するのは、時間がもったいないと考える方がいるかもしれません。
あさって、5月30日に札幌で建物燃費ナビのセミナーがあります。
ドイツ・パッシブハウス用の熱計算ソフト・日本版です。
このセミナーの目玉は、何と言っても「森みわさん」「松尾和也さん」という2枚看板の話をいっぺんに聞けることでしょう。
森さんは「スマートハウスに**はない」という話をするそうです。
森さんにはじめてお目にかかったのは3年前です。そのときのブログがこれ>>
https://www.iesu.co.jp/column/2009/08/12054111.html
その後、彼女の本も読みました。そして今回、札幌でセミナーをやるというので何となくamazonのレビューを見てみました。
この本、かなり酷評されてますわ。これ>>
驚いて、同種の本のレビューを見たらそんなに悪い評価ではない。
フフフ。
彼女の話・文章は好き嫌いがハッキリ分かれるようです。ボクは好きですよ。以前も書いたように。
1人8,000円という受講料は、「森&松尾」2人の話を聞けるなら安いかもしれません。
まだ空きがあるそうです。
ソフトに興味がある方ももちろんどうぞ。
2012年05月20日(18:09)
家づくりを検討している方へ。「思い通りのプランは良くない」
ボクの知っている情報から家づくりの糸口を。
スウェーデンは、新築住宅を金利だけで手にできる融資制度になっているそうです(乱暴な表現ですが)。だまし商法のように聞こえるかもしれませんが、じつはとても合理的なのです。
まず、高額でも良質な建材を採用することができる。そして良質な建材が採用されれば、家の耐久性が高まり、家の維持費が低減されるので、中古で売り出したときの価値が上がる。なので融資する銀行も良質な建材を採用することをすすめる。その結果いい住宅が建つ、というよい循環になるわけです。
スウェーデンは新築住宅と中古住宅に価格の差がありません。中古でも手入れの行き届いた家は、新築と同じ価格がつけられて販売されています。
残念ながら日本は、今のところ多くの住宅が20年で価格ゼロ円、土地代だけになります。日本人に限らずどこの国の国民だって、価格がゼロになるなら調達コストが安い方がいいと考えるのは至極当然。スウェーデン人が特別に家にお金をかけているわけではありません。
バブル期(1990年)までは日本でもスウェーデンと同じく家の価格上昇が起きていました。それを引き起こしていたのは地価(土地価格)の上昇によるものでしたが。
こういった住宅の価値・価格の仕組みに気がついたら、住宅が20年後も評価される仕組みに沿って家を建てるというのも1つの方法です。そうすれば、日本でも価値・価格が維持できるとボクは思っています。
1.誰がみても美しい家と感じる家であること
2.機能と性能が充実していること
3.妥当な価格であること(ムダに高ければその分は評価されません)
以上がアメリカ基準、そしてこれからはもう1点追加すべきだと思います。
4.立地環境がよいこと。
人口減少が始まっています。20年後にあなたの希望している住宅地は過疎地になるおそれはありませんか。いま土地価格が安くでも20年後にみんなが出ていく地域では、もう住宅地としては価値がなくなります。交通アクセス、地形と自然環境、敷地の広さなどを検討する必要があります。
そうすると、消費者が住宅を建てるときに必要なこととは、
第1に、立地環境を選ぶこと(4番)
第2に、1から3番を満たす業者を選ぶこと。
この2点です。
ただし、将来の価格よりもわがままな家を建てたい、という希望も悪くはありません。注文住宅ですから何でもできるのです。
ただし、あなたのわがままは、とても高くつくかも。
2012年05月18日(16:58)
家のメンテナンス時期
久しぶりに更新します。
小生の実家は、平成4年(1992年)に建替・新築しました。
現在の家と比較し、劣っているのはガラスの断熱性くらいで、その他トータルでは20年たった今でも素晴らしい性能です。
この家で、去年から今年にかけて、改修が相次いでいます。
1.給湯管からの水漏れ。昨年に二世帯部分の1世帯から、そして今年親世帯でも同じ事故が起きました。
水がポタポタ漏ってくる。水道屋さんを呼び、壁の一部をはがして原因を突き止め、工事のために壁や天井をはがします。
水道管は寿命だとしても、壁や天井の工事は、配管点検スペースを設置していたら最小限に抑えることができたかもしれません。
そしてその給湯管ですが、ピンホール腐食。給湯ボイラーを交換してから1年後。これは完全に疑わしいですね。給湯ボイラーと管材である銅管の相性が悪いとしか考えられません。
2.換気システムの消耗。20年間、休むことなく運転を続けたセントラル換気システムが寿命となり、交換しました。これはわりと時間をかけずに、しかも壁や天井を壊すことなく交換ができたようです。
交換したのは本体のファンとリモコン。配管と端末のグリルはそのまま流用しました。
15年から20年の間に集中的に設備が更新を迎えたようです。暖房ボイラーも給湯ボイラーもすでに交換済み。