2012年2月

2012年02月26日(15:19)

たろう、改め「月とらいおん」@登別

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登別の国道36号線沿いに、「たろう」という名のドライブインがあった。JRが店の背中を走り、線路と店の間は林となっていて野鳥が来る。店のたたずまい、構えが好きだった。


20数年も前の話である。社長だった父の運転手として、ときにはDさんもお乗せして、室蘭工業大学の鎌田研究室におじゃました帰り、よく立ち寄った。
握りの定食があって、話をしながら落ちついて食事ができる店だった。


数年前に、店が閉鎖されていることを知った。そして最近、またどこかがはじめたようだなと、通りすがりにチラ見した。


登別の取材先で、「月とらいおん」というブランド名のシフォンケーキとお豆腐を買った。
特徴的な名前なので記憶に残っていた。そう、たろうの後に入ったレストランの店名が月とらいおんだった。
障がい者就労支援施設だそう。
ごま豆腐もシフォンケーキもとてもおいしくいただいた。特にシフォンケーキは子供たちにかなりの人気。今度はお店に寄ってみようと思っている。
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カテゴリ:おいしい |

2012年02月18日(14:35)

じゃあ、お母さんも逃げる。あとで必ず迎えに行くからね

岩手県釜石市で防災教育を7年間実施し、計画の最終年度を迎えるまえに起きた昨3月の東日本大震災で、14の学校、約3,000人の子供たちほぼ全員の命を救う「人が死なない防災」を達成した群馬大学片田教授の講演内容を、北海道・有珠山のホームドクターとしても知られる岡田弘北大名誉教授からちょうだいしたのが1月24日。岡田先生が年末年始を利用して、講演録から書き起こしたものだ。
内容の一部は、岡田先生にお願いした原稿から、すでに知っていた。そして25ページの記事を一気に読み終えた。


皆さんは自分が暮らす街、会社のハザードマップを見たことがあるだろうか。

ハザードマップ:災害予測図。一定の時間内に、ある地域に災害をもたらす自然現象が発生する確率を図にしたもの。(インターネット版大辞泉)
一般に危険地域を赤、危険度が低くなると色が薄くなるように色分けされている。


釜石市のハザードマップ上は"白い地域"であった地域に、今回は津波が押し寄せた。
白地域の釜石東中学と鵜住居小学校の子供たちは、地震の揺れが収まると、すぐに逃げた。逃げて逃げて逃げまくった。途中、中学生が小学生に声をかけ、保育園では小さい子を抱え、車イスの高齢者をおして。これらの行動すべてが防災教育によるものだった。
最後の避難所に着いた最後尾の子供たち。その後を追うように迫っていた津波から30秒差で逃げ切ったのだという。


少し引用します。

一番最初に逃げたのはサッカー部の連中です。
(グラウンドで)練習をやっていたら地震があって、とつぜん地割れが走ったので、子供たちは校舎に向かって、「津波が来るぞー、逃げるぞー」っと言ったまま、そのまんま、小学校へ向かって、そして小学校に向かって「津波が来るぞー、逃げるぞー」と声をかけて、御在所の里(避難場所)へ向かいました。・・・


わかってはいてもやらない、逃げない人がたくさんいた中で、なぜ彼らは徹底できたのか。なにせ、釜石の小中学生たちは、学校にいなかった5人をのぞき全員無事だったのだから、これは素晴らしいお手本になる事例だと思う。


地震が来たら、親も子もそれぞれがバラバラに逃げる。お互いに必ず逃げていると信じて。だから親も子も逃げられるのだ。「津波てんでんこ」の本当の意味はそういうことだった。これも防災教育の中で徹底した点の1つだったという。
親が子を心配する、子が親を頼る。それはごく当たり前のこと。ただし、その気持ちを地震後に"自宅確認"などの方法で確認してはいけない。


もう一度引用します。

そして、最後の授業はたいてい参観日でした。裏番組で保護者会をやっていました。そこで、お母さん方に「今日子供たちは家に帰ったら、『ボク絶対逃げるから』と一生懸命言うはずです。今日は、子供たちと正面向かって、ちゃんと話を聞いてやってください。子どもはお母さんに聞いてもらえないと、心配しますから。『ボクはちゃんと逃げるから、ボクはちゃんと逃げるから』、お母さんが信じてくれないと絶対お母さんが(迎えに)来ちゃうと思っているから、子供たちは一生懸命そう言いますから、ちゃんと聞いてやってほしい」。
そして、子供たちが絶対逃げると確信を持ったときに、こう言ってください。「わかった。わかった。ちゃんと逃げるのだよ」ということと、「じゃあ、お母さんも逃げる。じゃあ、お母さんも逃げる」。このひと言を言ってやってほしいのです。そして最後に「あとで、必ず迎えに行くからね」と付け添えてやってほしい。・・・


群馬大学の研究室
http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/modules/news/article.php?storyid=57
みんなに知ってもらいたくて、一気に書いてフェイスブックにアップし、今日は少しまとめてブログに掲載します。


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カテゴリ:ひと |

2012年02月18日(09:07)

賃貸ガレージハウス・ロフトつき

調べてみたら、あるじゃないですか。
http://www.garage110.com/garagelife/unane/index.html
「賃貸ガレージハウス」で検索してみてください。
世田谷¥165,000- だそうで。
自分も独身なら借りるかも。

前々回のブログに掲載した、アメリカ・シアトルの物件は「アルシオン」といい、ホームページもあります。英語が得意な方はどうぞ。
http://www.alcyoneapartments.com/


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ここに賃貸ガレージハウスを外から見たパースがありましたので、無断で借用しました。
こんなライフスタイルを想定しているようです。

カテゴリ:ie家 |

2012年02月16日(10:39)

3/9札幌、3/16函館で「常識を覆すコラボ住宅セミナー」(小生も話します)

-工務店・住宅会社様向け-
本紙は、ジャパンホームシールド(株)、日本住環境(株)、福井コンピュータ(株)と共催で、「常識を覆すコラボ住宅セミナー」を3月9日(金)札幌、3月16日(金)函館で開催いたします。


今回のセミナーでは、力強い住宅会社・工務店経営を進める上で大切な情報について、"住宅業界の常識が本当に正しいのか"という点からはじめて、革新技術や業務改善の方法をご紹介いたします。


講演内容:「液状化について」「換気排熱で雪を融かす新技術」「太陽光+電化+トップランナー、省エネ設計の合理化とCAD」「新旧ビルダーランキングに見る常識のウソ」。
講師は、本紙編集長の白井康永ほか、共催企業の担当者が務めます。


小生は、住宅業界で言われている「ついに大手の時代。工務店はどんどん減る」という見方に、データをもとに反論してみたいと思っています。さてうまくいくか。


札幌会場:3月9日(金)午後1時30分から5時30分。かでる2・7(中央区北2条西7)1060会議室で定員80名。
函館会場:3月16日(金)午後1時30分から5時30分。サン・リフレ函館(大森町2ノ14)中会議室で定員40名。
参加費:1名様 ¥1,000-


お申し込み:申込用紙をダウンロードいただき、本紙へfaxでお申し込みくださいませ。
seminar_Mar.pdf


お問い合わせ:
本紙(tel.011・736・9811白井)、または共催企業へ(ジャパンホームシールドtel.011・330・1765小野寺、日本住環境tel.011・222・6330佐々木、福井コンピュータtel.011・874・0005松谷)。

カテゴリ:一般 |

2012年02月13日(17:32)

「ネオ賃貸」だそうで

ヤフートップのニュース「経済」で、
"人気呼ぶ常識破りのネオ賃貸"という記事がリストされています。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/housing/?1329101130
出所は日経トレンディらしいです。
要するに変わった賃貸住宅・オフィスが人気を集めていることを伝えているのですが、この中にガレージ賃貸というのがあります。


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記事は詳しく伝えていないのですが、ボクはすぐに写真の住宅を思い出しました。
これ、アメリカ・シアトルに現存するガレージ+個室一体の賃貸住宅です。
もともとはガレージつき賃貸住宅という位置だったようですが、写真のようにガレージ部分を完全に居室(リビングルーム)として使う提案をしています(モデルルーム内です)。
シャッターは断熱・気密型なのでシアトル程度なら断熱の弱い大開口部として通用するのでしょう。
この物件は、断熱に興味がないオーナーが建てたのではなく、その逆でアメリカの環境基準をクリアした物件なのです。リードと言います。
わかりにくいと思うので、写真をつなぎました。
また横位置の写真は、奥のキッチンからガレージドアを見る方向です。そもそも、ガレージ部分にキッチンがあるのですから、完全に一体の設計です。


北国だといろいろ問題もありますが、こんな賃貸、楽しいですよ。実際に日本にも登場して人気だと記事は伝えていますから。

カテゴリ:ie家 |

2012年02月10日(17:05)

天井の断熱材

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北海道では天井の断熱にブローイング工法が普及しています。
天井は、断熱材を施工しにくい場所。そこに綿アメをちぎったような断熱材をホースで吹き込み、厚みを出していく工法がブローイング工法です。
断熱は厚さで性能が決まるので、天井もできるだけ厚く吹くのがいいのですが、グラスウールで30cmの厚さが標準になっています。


そこでこのスケールです。1つは30cm用(フルスケールで40cm,400mm)、もう一つはフルスケール600mmの高断熱施工用です。
このスケールを天井裏に取り付け、1つには、断熱工事者がしっかり断熱厚を確認するために使われます。また、オーナーである消費者も、施工後いつでも厚さを確認することができます。
30cmの厚さで契約した場合、施工はおよそ1.1倍、つまり33cm程度で施工することになっているそうです。


最近はフルスケール600mmのほうを使う家が徐々に増えているそうです。

カテゴリ:エコ化 |

2012年02月04日(17:10)

納谷先生、もう時効ですよね

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群馬県と新潟県をつなぐトンネルを抜けたところに、土樽(つちたる)という地域がある。大学3年の時、ここで1週間ほど合宿した。
地元の越後湯沢町に協力いただき、交通事故の実態調査を行うフィールドワーク学習だった。
町の協力をお願いした関係上、顧問の納谷廣美先生にもお越しいただくことになった。
納谷先生は弁護士でもあり、学生が行う調査を指揮していただくかたちをとることで、町にとっても安心して町民に協力を要請することができたのだと思う。
先生は現、明治大学学長。自分はクラブの部長の立場だった。

調査開始前に町にあいさつし、部員が一斉に町内に散る。調査開始だ。
そしてボクたちは、と申しますと・・・


接待開始。


と言っても、スポンサーは納谷先生。
ボクたちは一種のたかり。先生の随行員は男子2名、女子1名です。
タクシー借り切りで2日間の観光旅行。
部員は残暑厳しい中、調査。歩いて調査。街中に散っておりました。
ボクたちは湯沢町でうろつくわけにもいかず、ちょっと遠出しました。奥只見・銀山平へも足を延ばした。


泊まったのは「土樽山荘」というユニークな宿。オーナーは冒険家で有名な人だそう。
夕食後は、その日の反省をしながらのグループミーティング。


そしてボクらは・・・接待。


「調査日程が終わるまで禁酒だからな。ばれないようにな」
接待班だけは、観光中に購入した(もちろん先生が)ワインでくつろぐ。旅の酒はとても楽しく、日中の話で大いに盛り上がる。
もちろん女子大生もいっしょ。


でもね、悪いことはできませんよ。
ミーティングが終わると同時に、接待していたメンバーの1人が外に出るなり暴れちゃうんだもん。顔は真っ赤。思い切り酒臭い息で後輩にからむ。
調査を総括していた同級生にこっぴどく叱られ、
「白井、どうすんだよ。下に対して示しがつかねーよ」と詰め寄られる。
「今日から酒を解禁とする」
そう宣言しました。


けっきょく納谷先生は、10数万円をボクらに預け、予定通り2泊で東京に戻られました。
この合宿でおそらく20万円は使ったと思われます。
卒業しても、先生がいる席ではボクらはいつもただ酒でした。


「ボクはね、学長になるからね」
この合宿旅行中に、先生がおっしゃっていたそうです。
ヤング・アットハートで、ちょっとやんちゃな先生です。


その納谷先生が、この3月に退官を迎えられます。
不肖の後輩で、感謝の集いに参加することもできませんが、先生のご恩は忘れておりません。あの楽しかった日々も。
〈写真は明治大学のホームページから勝手に拝借しました。お許しください。〉

カテゴリ:ひと |

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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