2009年02月18日(17:38)

寒冷地での太陽光発電

◆新ブログに移行して、Kさんから「太陽光発電パネルにのった雪が落ちない(旭川近郊)」というコメントをいただいてから、そのことが気になっていました。札幌はあまり事例がありませんが、十勝では雪は落ちると聞いていました。
雪降りの翌日は必ず晴れます。だから午前中にパネル面が融けだして落ちてしまうという説明に、完全に納得していたのですが、Kさんに「落ちないことは確認済」と念押しされたので、かなり引っかかっていたのです。


そんななか・・・


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◆ある研究者の方とお話ししているときにそのことを尋ねてみました。すると「落ちないんだよ」とひと言。この方は北見工業大学で環境技術を研究しておられた方で、寒冷地気象の専門家です。ご存じの方もいると思いますが、北見は晴天率が高く、ソーラーカーレースを開くなど太陽エネルギーの活用に熱心な地域です。
◆その北見で、住宅分野で太陽エネルギーを活用しようと研究を続け、最終的にあきらめた理由が「雪が落ちない」ためだったそうです。「かね勾配(10分の10、45度)なら別なんだけどね」。つまり、10分の6,7勾配程度ではダメなんだそうです。


◆小生はここで断定的表現はいたしません。ただし、「北海道は雪があって不利というイメージがありますが、そんなに不利ではない」とするメーカーの最近のPRは、検証が必要かもしれません。


札幌はこの冬はじめて、断続的に2日間、雪が降り続きました。2日程度なら、2日/365でたいして問題ではありませんが・・・。

カテゴリ:エコ化 |

コメント

ほ~興味深いですね。
私も今のところは、「晴れれば落ちる」「屋根だけよりも太陽光部分の方が落ちやすい」と理解しているのですが... 。
どちらにしても、検証は必要ですね。
中立な立場での更なる検証を期待しています。

なべやん(2009-02-18T21:32)

なべやんさん
やはりそう理解していましたか・・・。
皆さんのご近所にある太陽光パネルはどうでしょうか。わが家の近くには昨年秋、既存住宅に乗せた方がいます。ちょっと聞いてみます。横ぶき屋根で見たところ10分の6,7勾配のようです。

iesu02(2009-02-19T08:08)

お久しぶりです。
さてさて、「太陽光パネルの雪が落ちない」の一件ですが、「晴れが続けば落ちることもある」に訂正いたします。
先日屋根を見ると落ちていたんですね~
思うに、有る程度の勾配があってパネルが屋根の一番下(ノキ)にあれば一定の温度になれば容易に落ちるでしょう。
しかし、パネルの下側に無落雪の屋根があるとなかなか落ちない。特に寒暖差のあるこの時期の雪はある程度固まっていて板状になっているのでなかなか...となるように思えます。

k(2009-02-19T12:57)

それと、、「北海道は雪があって不利というイメージがありますが、そんなに不利ではない」ですが、「(冬でも)そんなに不利ではない(地域もある)」であれば納得します。

k(2009-02-19T13:02)

Kさま
「(冬でも)そんなに不利ではない(地域もある)」
これ完ぺきです。今日はヒートポンプの発表会に行っていきました。お値段はかなり高いらしい。

まるへん(2009-02-19T19:18)

ん~なんだか微妙ですね~。
無落雪屋根の上に、十分な空間を空けずにパネルを乗せると、パネルからは落ちても(ズレても)、結局パネルの下でつかえてパネル表面に留まってしまう。それは想定済み。
ですが、それなら三角屋根ならちょっと事情が違うはず。
それだけの事で、研究者が採用を断念する理由になるのか?と感じますね。

まるへんさん
ヒートポンプの発表会って何の発表なんですか?
そっちにも興味があるもので... (^^;。

なべやん(2009-02-20T14:46)

なべやんさん
>三角屋根ならちょっと事情が違うはず。
雪の落ちない三角屋根でこの現象が起きる、とKさんはおっしゃっているのだと思います。
帯広は寒くて-18℃程度、北見は-20℃以下、富良野は-30℃。加えて降雪の違い。そんなあたりが問題となるのでしょうか・・・。
スティーベルというドイツの暖房器メーカーが空気熱源の新型HPを出しました。一部にCO2冷媒を使った暖房専用で、-20℃までの対応。です。

まるへん(2009-02-20T16:31)

雪の落ちない三角屋根でこの現象が起きる、とKさんは~
まさにその通りです。
もうかれこれ10日位はパネルは顔を出していません。
(決してストーカーではありません(笑)通勤で目に入るだけです!)
よくよく見ると完全な三角でありませんでした。考えるに落ちない理由は完全な三角屋根ではなく、一部三角複合とでもいいましょうか...なのかもしれませんし、温度や風の向きにもよるのかもしれませんね。
ま、こっちに来ることがあれば見てみて下さいよぉ。

空気熱源HP。
問題はお値段なのですよね

k(2009-02-23T12:13)

Kさん、
これ、ぜひ写真が見たいです。見たくて見たくて仕方ありません。撮影してー(お願いいたします)。

ボク的には10年でペイしないとちょっとナーと思いますが、ドイツの機械は一般的にいって壊れません。ベアリングとかそういう部品の耐久性設計の違いや、日常の細かい制御性に目をつぶって耐久性を優先する思想が背景にあると思います。

まるへん(2009-02-23T19:20)

固定買取制度(FIT)やるみたいですね。
これは我が家の導入も近いな(^^;。

なべやん(2009-02-24T21:46)

秋田で太陽光発電の販売事業やってますが、落ちません。
理由は2つ。ひとつはパネルを設置しない屋根の棟から雪がつながったままになること。雪の湿度に関係します。
ふたつめは、真冬日と降雪により積雪が1m以上になると、たとえ気温が暖かくなっても、パネル面は氷点下のままだからです。

おひさま(2011-06-23T11:51)

おひさま
そうなんですね。落ちないケースがあるんですよね。
2009年にコメントをくれているなべやんさんは、自宅に設置して検証をしています。
http://nabe72.txt-nifty.com/blog/2011/01/170-1113.html
秋田でも落ちないということは、新潟・長野・岐阜も同じですね、きっと。

まるへん(2011-06-23T12:02)

なんか、ここのリンクから私の所へ来られる方が多い。
嬉しい限りです(^^;。

さて、パネルから落ちない話しですが、我が家もなかなか落ちませんね。
ただ、晴れの日が続いても落ちないのは、1月の極端に寒い時期のみと言うのも分かってきました。
昨年も今年も、1月は20日間前後雪が落ちず発電はゼロでした。
しかし、1回落ちるともうそこまでの事はない。
それと、近所のパネルも増えてきたので見比べると、皆さん同じような状況かと言うとそうでもない。で、どこか落ちやすい所が決まってるかと言えば、そうとも言えない。(極端に条件の悪い所は除く)
つまり、風の当たり方などでパネルに積もる量は変わるし、日射の若干の違いで、融け方も変わる。そして、落ちる寸前まで融けてたが、結局落ちず、そのまま気温が下がってその上に雪が積もったりすると、また落ち辛くなる。
かなり微妙な感じです。

その辺の記事も今後も時々UPして行きますね~。

なべやん(2012-02-09T23:31)

>なんか、ここのリンクから私の所へ来られる方が多い。
そうですか。アクセス解析すると、この記事がいまだに1位です。
なべやんのライブレポートを待っています。

まるへん(2012-02-10T08:42)

太陽光は旭川近郊でも大丈夫ですょ☆
我が家の太陽光発電システムは可動式です。
季節の太陽の角度に調整しています。
冬は角度65°ですからパネルには雪が積もりません。

三浦 真治(2012-02-15T12:46)

三浦 真治さま
ご訪問ありがとうございます。
可動式とは高級品ですね。冬場の雪対策に威力を発揮するとは思いもよりませんでした。
何となく、雪のない時期の最適化には貢献するだろうと思っていたので。

白井康永(2012-02-15T15:31)

私は東北は宮城県です、屋根は東向き傾斜は約30°ですが10cm以上積もると、晴天が2日位続かないと落ちません。パネルはS製です。晴れているのに発電しないパネル設置の意味が薄…。
そこでS社に電話し、何故滑り落ちない?滑り易くしてないの?と問い、S社回答、固まった雪の落下を軽減するため表面板は滑りにくくしているとの事(安全面の都合)、そこで私はS社に対し降雪地域仕様として車のリヤガラスやフロントガラスのワイパー付近に熱線が引いてあるように表面板に熱線入り仕様やパネル両サイドにレールを付けレール間にブラシを付けブラシを下方にスライドさせて(電動又は手動で)雪を払う装置 又はパネル上方に穴空き配管(シャワー)を設置し水又はお湯で溶かす/積雪防止装置のオプション製品化及び製品化以前設置者にはメーカーアフターで設置交換(有償の場合は工賃か部品代のみでアフター施工)を提案・要望しました。

BJ(2013-01-19T14:24)

PS:屋根の上雪は屋内の暖房熱が伝わるのに対し、パネルは屋根より数センチ浮いてる為パネル面の雪は冷えている為ソーラーパネル上の雪は屋根の上の雪より溶けにくいそうです。

BJ(2013-01-19T14:32)

BJさま
宮城の積雪地域でしょうか、それとも海岸?
パネル下部のモジュールとフレームの段差も、滑雪を阻害する一因のようです。
いずれにしても、年間トータルで見たら、この時期に雪で覆われ、発電しないことに過度に神経質になる必要はないかもしれません。問題は年間で何日あるいは何十日雪で覆われるかですね。
 
なお、北海道の場合、多くの地域で最大発電量を記録するのが3月下旬から4月だそうです。
また東面ですと、太陽が低い時期はツライかもしれませんね。

白井康永(2013-01-19T14:49)

北部や山形よりの積雪地域でも沿岸でもありませんが、たまにドカンと降ります。今年は特に…
設置前は9月~10月(初秋)が発電量が多いと聞いてましたが我が家の過去のベスト5は春季です。
未発電に過敏になっているのではなく、適度な傾斜もあり、雪止めも横1列外したのに雪が落ちず、晴れいるのに発電しない残念感です。

BJ(2013-01-19T23:12)

なるほど、そうですね。
ちなみに、雪には効能面もあるそうです。
一般的に、屋根などは大気汚染や松ヤニなどの自然由来物で表面が汚れ、透明度が落ちます。ところが雪が降ると、これらをこそげおとすのだそうで。

白井康永(2013-01-21T10:14)

北海道札幌市です。今年の1月下旬に三角屋根面(南向き)に太陽光パネル10枚設置いたしました。今現在、設置してから一度も発電はしておりません。おまけに雪は全く滑り落ちません。パネルはS社です。パネルが7枚ほど見えているのに、全く発電しなく、業者に連絡。回答は、回路が1系統のため、大切な部分が隠れているのでしょうと・・そんな説明は設置する前は全くありませんでした。そうなると、冬は雪も滑り落ちないし、発電も全くしない。おまけに室内のモニターの電源まではいらなくなりました。何故だろう。工事トラブル?困ったもんもです。

てつお(2013-03-11T20:39)

てつおさま、こんにちは
状況がちょっと不安ですね。
一般に、パネルの一部が日陰に入ったり雪が載ると、発電効率は大きく低下するといわれています。
室内のモニターは不具合の可能性もありますね。

白井康永(2013-03-12T10:38)

返信ありがとうございます。本日、業者とお話をしました。契約前には聞いていないことを本日はじめてききました。
内容は、正面から向かって、左側屋根に八枚のパネルが貼ってあります。そして、向かって右側屋根に二枚のパネルが貼ってあります。業者は、左側屋根の八枚パネルが完全にすべて、見えていないと発電はしないといいました。一枚でも雪がパネルにのっていると、一切発電しないということです。そんなことを、最初から知っていたら太陽光パネルはつけていなかったと話をしたのです。10枚で1系統での取り付けのため回路が一つと、我々素人にはわからない説明をしております。ということは、1月から今現在まで雪が全くパネルにのっていないという状況は一日もありませんでした。滑り落ちることなんて太陽がでていてもありませんでした。冬は全く発電しないということになります。今週の土曜日に業者の所長、営業担当、工場担当とくることになりました。モニターは、一時的についたり、一日中消えたりと繰り返しております。

てつお(2013-03-13T21:39)

製品や工事にかかわる不明点のほかに、商品説明が不足しているかもしれませんね。
 
確か2011年暮れから2012年にかけて、太陽光発電の工事に関するガイドラインを整備すると経済産業省が発表したのですが、その後取材を申し込んでも返答もありません。

白井康永(2013-03-14T08:58)

我が家もH24 11月末に三角屋根にソーラーパネルを設置しました。今年は雪が多くて仕方ないのかもしれませんが、結果今日まで発電量0です。屋根の雪は落ちているのに、ソーラーパネルの上にはこんもりと雪が積もっています。それは家の周りの落雪量からも明らかで、ソーラーパネルのついていない屋根下に大量に雪がありますが、ソーラーパネルのついた屋根の下は明らかに雪がありません。パネルにこんもりと雪がへばりついています。
家が傾くのではないかと心配で、どうせ発電しないならカバーをかけたりなどソーラーパネルの雪を下に落とせないか設置業者に相談しています。

みつこデラックス(2013-03-21T11:12)

みつこデラックスさま
はじめまして。ペンネームに、なんか緊張します(^_^)
 
さて、今日、土屋グループのメガソーラー発電所・開所式を取材してきました。
角度40度で設置。理由は雪を落とすためだそうです。屋根の勾配でいえば、急勾配屋根の部類に入る角度です。
 
それと、理由と詳細は定かでありませんが、パネル表面には各社とも? 滑り止めの加工らしきものをしているようで、積雪地ではその加工が落雪をじゃまします。
 
もう1つ、雪が載ったら発電しないのか、という点ですが、電気を取り出す最終のパネルに雪が載ると、それ以外のパネルで発電していても電力の取り出しができないらしいです。
雪は軒下側にたまりやすいですが、軒下側のパネルからエネルギーを取り出す施工だと、全滅ということがあり得るのか、それ以外にも理由があるのか・・・。

白井康永(2013-03-21T12:57)

変なペンネームですみません。名は体を表しております。

滑り止め加工のためでしょうか?今日もパネル全面に厚く積雪が残っています。あれでは光は全く届かないと思います。
「勾配は少し足りないけれど設置に問題はないでしょう」ということで施工しましたが、40度推奨ならかなり足りないです。
ほかの屋根には残雪はありません。

一応、施工してみたらこんなこともありますよと報告したくて、投稿させていただきました。ありがとうございました。

みつこデラックス(2013-03-22T09:52)

こう配については、40度は土屋ホームグループとしての推奨角度のようですから、一般的ではありません。
夏場に最適化するか、冬を考慮するか、積雪地か寒いだけの地域かにもよるので、このあたりが難しい部分だと思います。
4月からは、発電がんばってくれるはずですよ。

白井康永(2013-03-22T10:05)

相変わらずこの記事から来られる方が多いと思ったら、まだコメントが入るんですね。それだけ皆さん興味を持たれてるんでしょうね。

私の設置3年半の経験で言うと、私のブログの記事の経過を見て貰うとわかりますが、1年目はかなり一喜一憂しましたが、そのうち気にしなくなります。理由は「気にしても何も変わらない」からで、パネルの上に載った雪は見ないようにします(^^;。
地域にもよりますが、私の地域では冬に雪で発電量が減っても、元々の日射量が大した事は無いので、通年での影響は意外と軽微。我が家で言うと、恐らく200~300KW程度かなと。その分を減らす為に屋根の傾斜をきつくした場合の夏場の悪影響もありますので、その差は100KW程度かなと。
ま、兎に角私の場合はもう気にならなくなりました(^^v
ま、諦めとも言うんですが(^^;;;。

なべやん(2013-04-03T19:04)

それぞれの地域で、それなりの数字は出る、と言えそうですね。
ただし、最も大切なのは「工事」。
でも消費者が最もわからないのが「工事」。
このミスマッチ、どうしたらいいのでしょうか・・・。
 
ボクは国が交通整理すべきだと思っているのですが。

まるへん(2013-04-03T19:27)

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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