ダウ化工(株)は13日、北広島市内にある札幌工場で取引関係者らを招いて開所式を行い、今年11月15日から札幌工場を再稼働したことを発表した。
同工場は道内の断熱材需要の落ち込みにより2008年9月にいったん生産設備を廃止。その後は、笠岡(岡山県)、鹿沼(栃木県)の2工場で押出発泡ポリスチレン断熱材を生産していた。
住宅エコポイントで断熱材需要が高まり、その後も震災後の復興需要や省エネに対する意識向上で生産能力の増強が必要と判断、昨年6月に札幌工場を再稼働する計画を発表した。
札幌工場は、生産設備等のほとんどを新規に入れ替え、米国の親会社ダウ・ケミカルの安全基準に沿った最新の安全設備も導入した。札幌工場の生産開始で、スタイロフォームの国内生産能力は2割増強する。
同工場では、昨年発売した高性能品「スタイロフォームEX」を中心に、「スタイロエースⅡ」や「スタイロフォームB2」などの生産を行う。これらの製品については北海道を中心に東北にも供給される。
開所式では、同社社長のスポット・ケートプラカーン氏が「一度閉鎖した工場を再開できることは感慨深い。これはお客さまのご支援や支持があったからだ。
今後もみなさまのご支援をいただきながら、継続的に製品を供給できるよう全力を尽くしたい」と述べた。
[写真]開所式であいさつするスポット・ケートプラカーン社長