新聞記事

2012年12月25日号から

ダウ化工 札幌工場を4年ぶりに再稼働

20121225_01_01.jpg ダウ化工(株)は13日、北広島市内にある札幌工場で取引関係者らを招いて開所式を行い、今年11月15日から札幌工場を再稼働したことを発表した。
 同工場は道内の断熱材需要の落ち込みにより2008年9月にいったん生産設備を廃止。その後は、笠岡(岡山県)、鹿沼(栃木県)の2工場で押出発泡ポリスチレン断熱材を生産していた。
 住宅エコポイントで断熱材需要が高まり、その後も震災後の復興需要や省エネに対する意識向上で生産能力の増強が必要と判断、昨年6月に札幌工場を再稼働する計画を発表した。
 札幌工場は、生産設備等のほとんどを新規に入れ替え、米国の親会社ダウ・ケミカルの安全基準に沿った最新の安全設備も導入した。札幌工場の生産開始で、スタイロフォームの国内生産能力は2割増強する。
 同工場では、昨年発売した高性能品「スタイロフォームEX」を中心に、「スタイロエースⅡ」や「スタイロフォームB2」などの生産を行う。これらの製品については北海道を中心に東北にも供給される。
 開所式では、同社社長のスポット・ケートプラカーン氏が「一度閉鎖した工場を再開できることは感慨深い。これはお客さまのご支援や支持があったからだ。
 今後もみなさまのご支援をいただきながら、継続的に製品を供給できるよう全力を尽くしたい」と述べた。

[写真]開所式であいさつするスポット・ケートプラカーン社長


2012年12月25日号から

フラット35Sに低炭素住宅追加

 住宅金融支援機構は、フラット35S(金利Aプラン)の基準に「認定低炭素住宅」を12月4日から追加した。
 フラット35Sは、省エネルギー性、耐久性、バリアフリー性など4分野の条件をどれか1つ以上満たせばフラット35と比べて一定期間金利を0.3%優遇する。クリアする内容によって優遇期間10年の「金利Aプラン」と5年の「金利Bプラン」がある。
 今回、金利Aプランで省エネルギー性の条件に『認定低炭素住宅』を追加し、借入対象となる住宅費用に認定費用も含められるようになった。
 住宅金融支援機構北海道支店によると、フラット35の11月申込は、北海道支店受付分で435件と今年度最高だった10月の456件に次ぎ、2ヵ月連続で400件を超えた。同支店によると、「金利優遇幅の大きかった旧制度での申込分が一部ずれ込んだことも大きい」と見ている。窓口の金融機関に申し込んだ時点で申込は受理されるが、金融機関から同機構に書類が届いたのが11月というケースが数多くあるようだ。
 問い合わせは同機構道支店へ(tel.011-261-8306)。


2012年12月25日号から

読者のつぶやき

来年はもう少しやりたいが...
札幌市 住宅会社 部長

 おかげさまで年内ギリギリまで仕事があり、良い年が迎えられます。来年は消費税率アップ前の駆け込みも予想され、さらに忙しくなりそう。当社はといえば、もうちょっと施工キャパがあるので、貪欲に仕事を取りにいきます。その後の激減は目に見えていますし、施工をためこむことはできませんが、少しでも利益を上げたいと思うからです。ただ、社内ではすでに大工の取り合いが起きておりまして...(^_^)。


勧めたくないハウスメーカー
札幌市 設備メーカー 部長

 仕事柄、いろいろな住宅会社とお付き合いがあります。そこで知り合いや友だちに「良い」と思ってあるハウスメーカーを紹介したのですが、後悔しました。売ったらほんとに売りっぱなし。アフター要請をしても全然来てくれない。紹介したこちらが恥ずかしい思いをしました。別のハウスメーカーはしっかりした対応をしているのに、会社によって違うなぁと感じました。


宣伝文句をうまく使われた
本州 輸入商社 社長

 当社が扱っている輸入建材の宣伝文句をほとんどそっくり使っている別の会社があります。しかし、その会社の製品は製法が当社と違い、見た目が似ていても品物は全くの別物。その代わり当社製品よりローコストです。大手の会社で、全国に営業所を展開しており、当社から近いところにも営業所ができました。何かやり方がイヤだなぁと思いますが、「うまくやられたな」という気分です。


2012年12月15日号から

太陽SUNに新タイプ追加

最高レベルの充てん断熱材 SUN-Rシリーズ

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パラマウント硝子工業(株)北海道支店は、マット品として最高レベルの熱伝導率(λ・ラムダ)0.035Wを達成したグラスウール断熱材「太陽SUN」「サンツーバイ」の受注販売を開始した。
 
高性能グラスウール「太陽SUN」は、一般的な16K品がλ=0.038W、105㎜厚での熱抵抗値は2.8。これに対し、新タイプはλが0.035W、105㎜厚での熱抵抗値が3.0、120㎜厚では3.4となり断熱性能がアップ。ツーバイシックス用のサンツーバイでは、これまでの熱抵抗値3.7が4.0と0.3ポイント高断熱化する。
 
グラスウールの繊維径と密度の調整によりボード品並みの高断熱化を実現。現行の24K品よりも高性能となる。充てんプラス外張りなどの複合断熱が増え、電力不足などを背景に高断熱化に関心が高まる中、充てん用グラスウールの高性能化で壁体の平均熱貫流率(U値)向上に貢献する。

同社の試算によると、太陽SUN16K の105㎜品から新タイプに変更することで、平均熱貫流率を変えずに窓1窓を追加できる程度の効果があるという。
価格は太陽SUN16K品に対し11%程度のアップに抑えた。
 
本州も含め、問い合わせは同社北海道支店へ(江別市工栄町11-1、tel. 011-590-8800)。ホームページはhttp://www.pgm.co.jp/こちら>>。


[写真]充てん断熱用に開発したλ=0.035Wタイプ


2012年12月15日号から

輸入建材取扱いの資格制度創設

IBMA 来年3月6日に第1回試験

 NPO輸入建材協議会(IBMA)では、輸出国と日本の商慣習や品質・規格の違い、納期や輸送途中の汚損・破損に対するリスクなど、輸入建材を取り扱う上で知っておくべき知識・ノウハウを持つ「輸入建材マイスター」の育成・認定を開始。来年3月6日(水)に東京で第1回認定試験が行われる。
 現在、日本国内には様々な輸入建材が出回っているが、JAS・JIS認定の製品もあれば、現地の仕様・規格の製品もある。また、輸入は最初に現地の供給業者と品質・数量・価格を明示した契約書を交わし、銀行のLC(信用状)も開設するのが一般的だが、現地の商慣習の理解不足や言葉の違いによるコミュニケーション不足などがトラブルの発生につながることも輸入業者は十分認識しておく必要があるという。
 そこで輸入建材に長年携わってきた企業の集まりである同協議会では、輸入業務のスキルの向上などを目的に、輸入建材マイスター制度を創設。輸入建材業者はもちろん、輸入建材の採用ビルダーなども対象に、輸入建材取り扱いに関する資格認定試験を実施する。
 認定試験は誰でも受験可能で、第1回試験は3月6日(水)午後1時から2時45分まで、東京ビッグサイト会議棟8階802号室(東京都江東区有明3-11-1)で行う。直前模擬試験も当日午前9時から正午まで実施。申込期間は今月20日(木)から来年2月10日(日)まで。受験料は1万500円、直前模擬試験参加料は5250円(いずれも税込)。合格発表は4月5日(金)。
 合格者は同協議会の登録手続(3年間・1万500円)を行うことにより、「輸入建材マイスター」登録カードが発行される。資格取得者のメリットとしては、1.同協議会ホームページに氏名・所属(任意)を掲載2.所属を掲載する場合は、取り扱い建材の安全性や流通性・メンテナンス性が一定以上の水準にあることを同協議会が認定する「推奨建材」の認定検証を無料で実施3.会員限定セミナーへの参加(参加費別途)など。また、同協議会の建材輸入ノウハウや、法規制・解釈の知識なども提供してもらえる。
 申し込み・問い合わせは同協議会資格試験実行委員会事務局へ(tel・FAXとも03-3492-5513)。
ホームページ・http://www.ibma.or.jp


2012年12月15日号から

読者のつぶやき

宣伝広告に悩む
札幌市 工務店 社長

 当社の住宅は、差別化できるオンリーワンだから、とにかく消費者に知ってもらうことだと思い、いろいろな媒体に広告を打ちましたところ...。工務店の多くが出す媒体→反応なし。百科事典みたいな厚さの媒体→反応あるが費用対効果が疑問。ママさん系ネット広告→反応なし。チラシ→場所により効果劇変。原点に戻り、自社ホームページへの誘導がうまくいくサイトとの連携を深めることにしました。


具体的な経済的メリットを知りたい
道東 住宅会社 社長

 低炭素建築物の認定制度が始まり、住宅ローン減税や登録免許税の優遇措置、容積率緩和などが認定のメリットとして示されていますが、単に控除対象額をいくら引き上げますとか、何%減税しますとか言われてもピンときません。例えば年収500万円で中学生と小学生の子どもがいる4人家族なら、2千万円の借り入れでこのくらいお得になるとか、国が具体的な例を示してくれるといいんですが...。


ウッドデッキの塗装はお客様担当
北見市 工務店 社長

 ウッドデッキなど木製エクステリアは、定期的な塗装が必要だと言っても、やってくれるお客様はほんの一握り。それならと、当社では木製エクステリアをわざと塗装せずに引き渡し、「最後の仕上げは自分でやってみて」と、塗料と刷毛を置いてくるようにしました。自分で1回塗装してみれば、再塗装もやってくれるのではないかと思ったのですが、実際に自分で再塗装するお客様が多くなりましたね。



2012年12月10日

Web特集 住宅の防水・通気対策再点検

2009年10月に瑕疵担保保険履行法が施行されてから3年経った。保険事故は毎年減っているが、9割近くが屋根・外壁まわりに集中しており、この部位は要注意だ。北海道に限ると、屋根の事故割合が多く、実質的にはスガモリ事故防止が重要となってくる。見過ごされがちな住宅の防水・通気対策について特集した(2012.12)。
 
 
この特集は、"電子カタログ"形式で編集した。閲覧は無料で、本ページ中にあるリンクをクリックするだけ。ページをめくる感覚で使えるのがミソ。インターネット接続が必須となる。

なお、pdfデータとして無料ダウンロードすることもできる。
 
 
 
 
   Web特集に進む(クリックして下さい)
 
 
 
  
<電子カタログの見方 パソコンの場合>

1.クリックすると基本画面が現れる
use1.jpg画面右上【ZOOM】画面を拡大表示する 
画面下 【List】各ページのタイトル表示 【Top】最初のページに戻る 【Prev】1つ前のページに戻る 【Next】1つ後のページへ 【Last】最後のページに飛ぶ 【Jump】指定したページに飛ぶ 【Print】画面を印刷

 
 
2.さまざまなリンクが隠されている
use5.jpg記事や広告には隠しリンクがあり、そこをクリックすると参考資料が見られたり、施工ビデオが見られたりするなど便利に使える


3.ビデオもそのまま再生
use6.jpgビデオは新たなウインドウを開くことなく再生される


4.スマホ、タブレットでの見え方
use8.jpgタブレット、スマホでは、画面の右中をクリックするとページが進むなど、より直感的な操作が可能(http://www.ebook5.net様からの画像を借用)
 
 
 
 
 
※本特集は、日本住環境株式会社の協力により作成しました。
 
※本特集の閲覧には、インターネットに接続された環境と、パソコンまたはスマートフォン、タブレットが必要です。
 推奨ブラウザ;IE9以上 Firefox3.6以上 Chrome6以上 Safari4以上
 推奨スマートフォン・タブレット iPhone・iPad(iOS4.3以上) Android4.0以上(全ての機種での動作を保証しているわけではありません)※※Android2.3上で動く機種があることを当社で確認しています

 
※ビュワーの詳しい使い方は コチラ  
 
 


2012年12月05日号から

書評 『失敗しない事業承継の知恵』 吉川 孝 著

20121205_01_01.jpg 吉川先生とは、2009年に発刊された前著「なるほど!正しい事業承継」がご縁で講演と原稿をお願いし、その後はフェイスブックでつながっていたが、このほど新刊書籍がでた。非常に実践的内容で、事業承継に関係する方は、まずはこの本を読むことを強くお勧めする。
 吉川先生は税理士で、経営コンサルの仕事もするうちに、事業承継こそが仕事人生の仕上げとして最も大切だと考えるようになったという。最近は優良な企業も承継できないために解散になったり、次世代へのバトンタッチそのものがうまくいかなかったりという事例を知るにつけ、事業承継が無事終わることが未来への架け橋になると見極めたのだ。
 前著は、事業承継の何たるかもわかっていない小生にとって、とてもよい教科書になった。しかし、実践部分の記述は薄く、いわば総論編だった。
 新刊は、実践から入って全体を見る構成になっており、忙しい現経営者・次世代経営者が読むには最適だと思う。そして全体が知りたいと思ったときに、前著を手にとってほしい。
 なんだかんだ言っても、事業承継の中心テーマの1つが税金対策であることは間違いない。それは節税という面もあるが、むしろ会社の株式をどうやって次世代に引き継ぐかが大きなポイント。そこに焦点を当てながら、本当は最も大切な経営の承継についてしっかりとした説明がなされている。
 対象は北海道だけではない。内容は中小企業に特化しており、むしろ全国の中小企業に読んでほしい。
本紙編集長

定価:1,200円+税
ISBN978-4-89115-273-4 C0034


2012年12月05日号から

いい家にこだわって毎年25~30棟

秋田県大館市・ワイズホーム

20121205_02_01.jpg秋田県の内陸部、青森との県境に位置する人口8万人弱の大館市は、真冬は札幌並みの寒さ。そんな大館市で15年以上にわたり、高断熱・高気密住宅だけを年間25~30棟建て続ける工務店がある。北海道とは異なり、ローコスト系や地元工務店の多くは気密化しない旧来型の家、しかし性能による差別化は同市でも難しい。そんな中奮闘する㈲ワイズホームを取材した。
 山内裕一社長は工務店3代目。工法改良や設備の見直しを続け、現在は充てん+外張り付加断熱のオリジナル工法「マルチスタック工法」が全体の7割を占めている。同工法は軸間にウレタン吹き付け、外張りにアキレスQ1ボードを採用。開口部はトリプルシャノンを使い、C値0.6以下、熱交換換気なしでQ値1.2W程度の性能を誇る。大館市は地域区分で2地域、次世代省エネ基準が1.9Wなので、性能レベルは際立って高い。今年は顕熱熱交換換気とヒートポンプ暖房を採用した家も増えている。

どう伝えたらわかってもらえるか

20121205_02_02.jpg 建て主との出会いは内覧会が中心。そして、内覧会の告知にはこだわっている。
「内覧会は、新聞に段ヌキでカラー広告を掲載しています。新聞は1日限りでも広告は残るし、気に入った方は保存してくださる。2年前の広告を持ってお見えになる方もいらっしゃるんですよ」と山内社長。
 大館市には新聞が多い。秋田県のブロック紙「秋田魁(さきがけ)新報」のほか、地方紙を含め全部で4紙。市民の購読が支えるこれらの新聞を使った新聞広告がメインとなっている。
 物づくりにこだわってきた会社だから、内覧会では語りたいことがたくさんある。「何かひとつ欠けても障害の発生につながる。だから自分が最高と認めたモノだけを使って信頼できる仲間と家を建ててきた」と社長。しかし一方で、ものづくりの違いをどう説明したらわかってもらえるか。このことを悩み続けた15年でもあった。

これからは社員が輝く会社へ

20121205_02_03.jpg 『家を建てるならワイズホームさん』というユーザーを少しずつ増やし、口コミの底力で顧客の支持を広げていく。営業マンを置かず、お客さま担当は社長1人。朝イチで手描きのプランおこし。出勤して社長を支えるスタッフと、プランの打ち合わせ。その後現場、夜はお客さまとの打ち合わせ。このスタイルを15年続けてきた。事務所も現場も心の通う仲間と仕事がしたいから、社員大工だけで工事をおこなう。
 これからも棟数を伸ばすつもりはない。目標を、どこにもマネできない性能とデザイン性を兼ね備えたオンリーワンの家に据えて、スタッフが活躍する場を拡大し、お客さまから『社員が素晴らしい』と言われる会社になりたい。山内社長の挑戦は続いている。

有限会社 ワイズホーム
秋田県大館市字観音堂298-5
代表取締役 山内裕一
設立 1969年3月
ホームページ・http://yshome-net.com


2012年12月05日号から

読者のつぶやき

大手も職人不足?
道央 リフォーム会社 社長

 今年も後半に入って職人不足、外注業者不足の話をよく耳にしますが、それは大手でも同じようです。当社の近くに某大手ハウスメーカーの現場があるのですが、見ていると職人さんが入ったかと思えば、1週間くらい工事が止まったりして、なかなかスムーズに進みません。これで工期が守れるのかと、こちらが心配になってしまいます。これで消費税率アップ前の駆け込みが始まったら、どうなるんでしょうか。


タダでもアパートを手放したいとは...
オホーツク 工務店 社長

 当社では不動産売買も手がけていますが、最近は撤退した大学周辺のアパートを手放したいという話が増えています。特に紋別の道都大キャンパスや北見の北海学園北見大の周辺のアパートは、大学の撤退で空き室だらけ。家賃収入がまったくなく、タダでいいからもらってくれという大家さんもいます。アパート経営は周辺環境の変化に大きく左右されることを、改めて実感しました。


モデルハウスで悩む
道央 工務店 社長

 来年公開するモデルハウスを計画中ですが、性能レベルをどう設定するかで悩んでいます。国の省エネ基準が来年度から変わりますし、札幌独自の省エネ基準もあるので、どのレベルに設定してバランスを取ればいいのか困ります。性能を上げていけば、当然販売価格に跳ね返ってきます。モデルですから内外装にもそれなりのお金をかけたいので、予算の配分が難しいところです。


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