新聞記事

2012年09月15日号から

高断熱化の仕様など学ぶ

県のガイドライン制定きっかけ

青森・三沢市

20120915_02_01.jpg 青森県・三沢地域の住宅性能を考えるセミナーが地元建材店の協賛などによって9月7日、同市内で開かれ、地元工務店を中心に40名ほどが集まった。
 青森の太平洋側に位置する三沢市は、南の中心都市・八戸とは独立して内陸の十和田市と共通の経済圏を形成する。人口4万人あまりに加え、米軍関係者が1万人暮らす基地の街でもある。
 住宅地は敷地が比較的広く塀も少ない北海道以上にアメリカ的な景色が広がる。大手が拠点を構えておらず、地元と十和田の業者が担い手になっている。
 住宅性能面では、市内はⅡ地域で次世代基準が1.9W/㎡・K。ただ、この春に青森県が「青森型省エネ住宅ガイドライン」を示し、推奨基準として県内一律にQ値1.4Wを示したことから、地元業者の断熱に対する関心が高まっていた。
 講師は本紙編集長の白井康永が務め、北方型住宅に学ぶ高性能住宅の手法と注意点と題して、北海道の断熱の現状と札幌版次世代住宅基準、青森型省エネ住宅ガイドラインを解説。その上でQ値1.4Wをクリアするための仕様についていくつかの例を示した。
 Q値を上げるための①壁断熱強化②熱交換換気③窓のトリプル化のうち、最初はめんどうに見えるが①壁の断熱強化が意外に簡単で坪単価も1~1万5000円アップ程度で済みコスト面でも有利と説明。最後に、国の政策が断熱規制の義務化とネットゼロエネルギーの方向に進んでいることを解説した。
 参加者は3時間の講演を最後まで熱心に聞いていた。


試読・購読のお申し込みはこちら 価値のある3,150円


関連記事

powered by weblio


内容別

月別

新着記事