新聞記事

2011年11月05日号から

200mm厚以上の時代へ

超高断熱の納まり

 札幌版次世代省エネ基準の策定や東日本大震災によるエネルギー不足などを背景に、外壁200mm以上の超高断熱に取り組む住宅会社が増えてきた。また、道内の研究者からは「これからは最低200mm断熱が必要」との声も聞く。今後の省エネや節電、CO2排出量削減などを考えても、超高断熱化はこれからの住宅の方向性の一つ。ここで200mm以上の超高断熱壁体の納まりをチェックしてみたい。

在来 充てん+外付加100mm充てん+外付加100mm
内側付加で配線空間確保も

thum20111105_1.jpg在来木造住宅では、すでに5年以上前から200mm断熱に取り組む住宅会社があり、現在見られる在来の超高断熱化もその納まりをベースとしたものが中心だ。
 ここでスタンダードな200mm断熱の納まりをおさらいすると、軸組屋外側に構造用合板を張り、その上から455mmピッチで断熱下地となる105×30mmの間柱材や204材を縦使いまたは横使いで施工。その下地の間に付加断熱材を充てんし、透湿防水シートを張ってから外装仕上げを行う方法が一般的。
20111105_01_02.jpg 早くから200mm断熱に取り組んでいる新濱建設(旭川市、新濱壽男社長)では、この納まりでさらにロックウールボード25mmを付加して225mm断熱とし、PVCサイディングを通気層なしで直張りする納まりを採用している。
 なお、NPO新住協代表理事で室蘭工業大学教授の鎌田紀彦氏は200mm断熱の室内側に防湿気密層の上から45mmの付加断熱を行い250mm断熱とする納まりも提案。内側付加断熱層のスペースを利用することで、気密層を壊さず配線・配管が施工できるメリットがあるとしている。
 ただ、この場合も含めて断熱材を内付加する場合は、通常の設計より付加断熱材の分だけ外壁を屋外側にオフセットするなど、室内空間が狭くならないよう設計を工夫することが必要になってくる。

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