新聞記事

2011年01月15日号から

アンケートから見た厳しい現実

営繕が必要でもガマン

20110115_02_01.jpg 本紙では昨年に引き続き、新築戸建住宅を建てたオーナーにアンケートを実施した。
 昨年の新年号では、新築戸建住宅を購入してまもないエンドユーザーにアンケートを実施した結果、左円グラフのよな不満が多いことが分かった(円グラフ参照)。

 新築住宅を建てたことで得られた幸せについては
①子どもが騒いでも近所迷惑にならない
②家族がのびのびと生活できる。居場所ができた。
③部屋が暖かい、家事動線が良いなど快適
 といった回答が多かった。

 また住宅のプランなど、家づくりの意志決定の約70%は主婦が握っていること、住宅会社のアフターフォローや接客態度などが満足度に大きく影響していることも明らかになった。新築戸建住宅を建てても光熱費の負担に関してエンドユーザーと住宅会社との間に誤解が生じやすいことと、必ずしもオーナーの要望に添ったプランが実現できないケースも少なくないことがわかった。

 今年のアンケートでは前年のアンケート内容に加え、より具体的に、現在の住まいに対する不満と、解決策、予算などについて聞いてみた。
 不満を見ると営繕・リフォームが必要と思われる不満が多く聞かれた(別表)。
 その一方で「リフォームか、建て替えをしたいと思っていますがそこまでのお金がない」「住宅会社の設計・施工のミスではないかとも思うので、私がお金を出して直すのではなく、今度トラブルが発生したら直させたいと思っている」「既に10年位の間に外壁の塗り替えなどお金を掛けて手直しをしている部分が多いのでこれ以上は予算がない」「不満はいろいろあるが、経済的な備えがないのでリフォームができない」といった回答が目立った。
 回答者の7割近くがリフォームや建て替えを考えてはいるものの、実際には、お金を出して家を希望通りに手を加えることには踏み切らないと考えているという回答だった。
 なお質問には、問題解決のために支払える金額の上限についても聞いたが、100万円以下、300万円以下、500万円以下、1000万円以下、それ以上という選択肢の中で8割以上の回答者が100万円以下と回答。1度住宅を取得した人は、新たな出費を避けたがる傾向も明らかとなった。

別表 現在の住まいに対する不満(2010年アンケートより)
●押し入れの結露(40代女性)

●トイレが狭い(30代女性)

●築10年で外壁塗装や設備交換が頻発(40代女性)

●風呂や台所のシャワー・蛇口等が水漏れする(50代女性)

●下水の配管の勾配が緩く、つまりやすい(30代女性)

●2階の特定の部屋のドアが、屋根に雪が積もるとゆがんで床をこする様になる(30代男性)

●床が沈んでいる(30代女性)

●1階が寒い(30代女性)

●車庫の高さが低く、駐車しにくい(40代女性)

●スノーダクトが氷結し、春先に雪融け水が押し入れの配管から漏れてきた。修理しても再発し、結局配管を電熱線で巻いて凍らないようにするのが一番良いと言われたが、設計ミスではないかという思いがぬぐえない(30代女性)


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