新聞記事

2009年03月25日号から

LED照明大幅拡充/大手家電2社

 暖冷房だけでなく照明や給湯など家庭で使われる全てのエネルギーの節約が求められる中、住宅用照明製品は低消費電力が魅力なLEDの新製品ラッシュとなっている。
 3月3~6日に東京で開催された「ライティングフェア2009」では、パナソニック、東芝、三菱、日立などの大手家電系メーカー以外にフィリップス、サムスンなどヨーロッパやアジア諸国の製品も発表された。
 メイン照明のLED化を進めるため大量に新製品を発表したパナソニック電工(株)と、白熱電球の代替製品をLED電球としていち早く商品化した東芝ライテック(株)の大手家電2社の新製品を紹介する。
 
住宅用130品番発売/パナ電工
20090325_2_1.jpg パナソニック電工は4月から6月にかけて住宅用だけで130品番、全体で340品番のLED製品を発売する。住宅用ではダウンライト32品番以外に一般照明器具としてペンダントランプ28品番、125万円のLEDシャンデリア1品番などが含まれている。
 ペンダントランプは、LEDの特徴を生かし薄さ25ミリとスリムで長さ1・3メートルと長手テーブルをカバーする設計。LED灯9個で白熱灯90W相当の明るさを約18Wの消費電力で実現した。設計価格は9万5000円(税別)。このほかLED6個タイプが8万3000円(同)。
20090325_2_2.jpg また、ダウンライトには、北海道で一般的なブローイング工法に対応した白熱60W相当・SB型断熱施工用のダウンライトを発売する。白熱電球60W相当の明るさだが消費電力は6・9W。価格は2万7500円(同)、3万8000円(同、調光可能タイプ)。さらに、直径125ミリの埋込穴で白熱電球100W相当の明るさを持つダウンライトも4月1日に発売する。高出力LED12灯を使用し、埋込穴は125ミリ径とコンパクトに抑えた。商業施設でよく使われる27W蛍光灯ダウンライトと初期費用とランニングコストの合計で比べると4年ほどで償却できるという。価格は3万8000円(同)。
 問い合わせは、同社照明事業本部LED事業推進部(06・6908・1131)。
 
(写真上...LED照明だけでコーディネートしたパナソニック電工の提案。中央の細長いランプがダイニング用ペンダントランプ
写真下...同じくパナソニック電工が提案した寝室のLED照明)

 
40W相当以上で初/東芝ライテック
20090325_2_3.jpg 東芝ライテックは、一般家庭に普及している40Wや60Wの白熱電球(E26口金)をLED化するLED電球をこのほど発売した。これまで10W相当の商品は他社から発売されていたが、40Wや60W相当の明るさで発売したのは初めてという。
 LEDは、少ない消費電力で効率よく発光する特性があるが、光の直進性が強く、ダウンライトや足下灯などスポット照明としては適しているもののダイニングで白熱電球を使うような雰囲気ある柔らかい照明には向いていなかった。
 そこで同社は、電球カバー部を工夫して光がほどよく散光する設計とし、直接LED電球を見つめてもまぶしく感じない。LED照明の制御基板部は熱を持つため、電球の根元部分は放熱効率を良くするフィン形状にしている。
20090325_2_4.jpg 電球型蛍光灯が開発された当初は、白熱電球よりも発光部分が太くて「照明器具に差し込めない」という苦情が相次いだそうだが、今回発売のLED電球はコンパクトでスリムな設計としており、大半のE26口金採用の照明器具にそのまま使えるという。
 明るさは、電球色が最大光量で40Wの白熱電球相当、白色で60Wの白熱電球相当。寿命は約4万時間と白熱電球の約20~40倍。消費電力は4・3Wと約8分の1。このため4万時間を使い切れば、電気代は白熱電球よりも約2万8000円も安くなる。
 設計価格は、電球色、白色とも1万円(税別)。このほか夏までに高出力タイプの発売も予定している。
 問い合わせは、同社北海道営業部(Tel.011・868・2015)など各営業拠点へ。
 
(写真上...白熱電球に替わるLED電球。左が白色タイプ、右が白熱色タイプ
写真下...東芝ライテックのLED照明。100W相当の明るさを持つ商品も既に販売されている)


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