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新聞記事

2009年01月25日号から

地中熱HPなど装備

20090125_3_1.jpg ヒートポンプ・蓄熱センターが主催するローエネルギー住宅の見学が昨年12月12日、札幌市中央区で開かれ、多くの参加者が寒冷地の取り組みを見学した。
 07年末に竣工したこの住宅は、基本的にはコンクリート外断熱工法で、南面ファサード全面が3重ガラスで覆われ、熱損失係数(Q値)が0・94W/m2・Kのパッシブソーラーハウス。ここに地中熱や太陽熱、換気排熱を熱源とする暖房・給湯・融雪ヒートポンプシステムを組み合わせ、暖冷房・給湯・換気に要する年間電力消費量が20kWh/m2を下回るローエネルギー住宅として計画された。
 暖房と融雪は主に地中熱ヒートポンプ、給湯は地中熱ヒートポンプに太陽熱温水器を組み合わせ、さらに熱交換換気ユニットを通過した後の排気からもう一度熱を回収する徹底利用を試みている。
20090125_3_2.jpg また夏場はヒートポンプを使わずに循環ポンプだけを運転して地中の冷たさを利用するフリー・クーリングを実施している。
 ヒートポンプ4台(合計熱出力29kW)に対して熱交換井戸は深さ75メートルが4本で合計300メートル。この中に採熱管を2本挿入したダブルチューブ方式で地中との交換熱量増加を図っている。
 暖房面積は約200m2で1、2階とも全面床暖房。外気温度がマイナス10℃でも1日10時間前後、30℃の低温水を通水すれば全館20℃を保つことができる。ロードヒーティングは100m2を6.3kW2台で低い温水温度で連続運転。換気システムは、全長40メートルのアースチューブにより予熱・予冷された外気を、湿度70%以上で大きな調湿作用のある稚内層珪質頁岩1・5tが敷設されたピットに取り込み、調湿した後、熱交換換気ユニットに入る仕組み。また、室内の壁、天井も稚内層珪質頁岩の塗り壁材で仕上げており、高湿度域での調湿や臭気、VOC除去に寄与している。このほか、木質ペレットストーブや定格出力3kWの太陽光発電、500リットルの雨水利用タンクなどを備えている。
20090125_3_3.jpg 環境設備を監修、コミッショニングを行っている北海道大学長野克則教授は、「完成から丸1年が過ぎ、ほぼ計画通りの性能が確認された。性能的にもデザイン的にも世界的に誇れるローエネルギー住宅だ」と話している。
 
(写真上...採熱管の心臓部が集まるマンホール下部 写真中...機械室のヒートポンプ本体など。実験用の計測機器も並ぶ 写真下...屋根たる木の下に設置したフリー・クーリング用の放熱器。底部が結露水受け、横引きの配管がドレン)


2009年01月25日号から

検査済証が未交付、融資受けられない現場も

20090125_2_1.jpg (株)エクセルシャノン、三協立山アルミ(株)、新日軽(株)ら5社が防耐火認定を取得した仕様とは異なる仕様の樹脂サッシを製造・販売、あるいは認定仕様と異なる試験体で認定を取得するなどの不正を行っていたことが今月8日明らかになり、認定を取り消される事態となった。不正は、最も古い製品では平成8年まで遡るという。
 防耐火認定を取り消された樹脂サッシを採用した住宅の現場がどうなるのか、まとめてみると、1.建築中の現場の場合、完了検査は通らない、2.場合によっては外壁や内壁を剥がしてでも交換作業を行う、3.費用は仮住まい費も含め全額メーカー側が負担、4.具体的対応内容については、現在メーカーとユーザーの間で交渉中、となる。改修に伴う費用などは各メーカーではこれから算定するとしており、業績への影響は計り知れない。
 問題の樹脂サッシは、戸建住宅では準防火地域に用いられるもので、ガラスは網入り、枠内に防火用の遮炎材などを補強して通常商品よりも防耐火性能をアップさせている。認定試験を受ける際に、遮炎材を増強するなど認定仕様と異なる不正を行い、さらに販売時に認定仕様と異なる仕様で販売した製品もある。
 道内戸建住宅では、エクセルシャノン、三協立山アルミが既に各サブユーザーへ訪問してお詫びと事後対応の相談を行っているが、道内はユーザー数が多いために対応に時間がかかりそうだ。道内ハウスメーカーでは、(株)土屋ホールディングスなど3社がホームページ上でエンドユーザー向けに告知を行っている。
 怒りがおさまらないのは当該サッシを採用し完了検査直前だった現場の担当者。「完了検査が下りないだけでなく、銀行も融資が実行できないと断ってきた。引き渡し日も延期となり、結局お客さまから怒られるのは我々だ。何の落ち度もないのになぜこんな目に遭うのか」と話す。
 別の住宅会社では、「完了検査の担当者からは、『御社には何の落ち度もないのにたいへんお気の毒ですが』と言って完了検査が通らないことを通知された。無償改修といっても、引渡日が大幅に伸ばせないお客さまの物件なので、どうしたらいいのか」と困惑を隠せない。
 
(写真...防耐火認定を取得した樹脂サッシのガラスは、すべて網入り(三協立山アルミのカタログから))

緊急の対応策
20090125_2_2.jpg 緊急の対応として、外付けの防火シャッターを付けて完了検査をクリアし融資実行ができる体制をまず作り、その後についてはメーカーと住宅会社でじっくり話しあうという案も浮上している。
 エクセルシャノンの親会社、(株)トクヤマの広報は「無償改修とは、改修工事の間仮住まいが必要ならばその費用も含めて負担するという意味ととらえている」と話している。これまで樹脂サッシ普及のトップリーダーとして市場をけん引してきた会社を含めたおよそ8万窓に及ぶ不正だけに、その衝撃は大きい。
 
(写真...防火試験で『スペシャル仕様』の試験体が使われたことが発覚した(エクセルシャノンのカタログから))


2009年01月25日号から

4月に住宅展示場/1/13に地元連携の決起大会

20090125_1_1.jpg 函館地区の工務店グループ「イーハウジング函館」が4月に、函館市美原に住宅展示場をオープンさせる。
 展示場は1年間公開しその後売却する。このほど専門工事業者100名以上を招き決起大会を開催した。
 
(写真...総合展示場の計画パース)

函館の一等地で共同集客
 イーハウジング函館は、平成15年に函館地区の地元工務店、メーカーなどで結成した住まいの研究グループ。
 一昨年は北斗市追分で土地を共同購入・21区画造成し、デザインコードや全棟北方型住宅、全棟オール電化住宅などのルールを決めて販売。数区画を残すだけというところまで売るなど、大きな成果をあげている。
 今回の住宅展示場は、地域に根差した住宅会社が、質の高い住宅を提供するというメッセージをエンドユーザーに強く伝え、各社の受注に結びつくように、連携して営業活動を行うための拠点として企画された。
 建設地は函館市の美原2丁目で、産業道路から赤川通り(道道347号)を北に向かって1キロほどの場所にあり、周辺にはツルハドラッグやビッグハウス、ニトリ、長崎屋、イトーヨーカドー、渡島支庁などがあるエリア。
 函館市内でも有数の交通量を誇る道路沿いの約1800m2の敷地の一部を利用。バス停留所もある土地価格の高い場所だが認知度を高めるためにあえて立地にこだわった。

5社5棟をオープン!
 モデルハウスを出展するのは渋谷建設(株)、(株)マルサ佐藤建設、(株)ハウザー、(株)葛西建設、(有)ノースランドホーム(山野内建設)の5社。
 プランニングにあたっては、各社各様のモデルハウスを出展する一方、建築位置指定線・壁面線や植栽、屋根は5寸勾配で切妻とするなどデザインコードの統一や全棟オール電化住宅、北方型住宅認定を受けることなどの条件を設定し、「サスティナブル」「街並み」「高性能」など統一メッセージを発信する。
 工務店グループが「競合」を覚悟で協力しあうため、各社の担当者が自社以外のモデルハウスをエンドユーザーに案内しながら営業することをお互いに認める方針。また各社が共同で宣伝・イベント開催などを行い、地域への発信力・信頼感を高める計画だ。

決起大会に約100名
20090125_1_2.jpg 1月13日、北斗市総合文化センター「かなでーる」で、このプロジェクトに関する構想発表会が開催された。当日はイーハウジングのメンバーに加え、取引関係のある専門工事業者から約100名が出席した。
 基調講演では当社編集長白井康永が、道南の主要2市での5年間の持家着工戸数が5割近く減少していると述べたうえで「近年は性能訴求型のメッセージがエンドユーザーに届かない状況だ。パターン化した工法・デザインを訴求するタイプの住宅会社の倒産も目立っている。非現実的な暖房費の削減量をうたった信頼性の低い効能訴求型メッセージもあふれている中で集客手法の見直しが不可欠」と述べたうえで、協力業者も含めた今回の取り組みにエールを送った。
 同会会長の渋谷旭氏(渋谷建設社長)は「地場工務店は今こそ生き残りをかけたチャレンジが必要。力を合わせて展示場で集客しメッセージを発信する。協力業者の皆さんとも一緒に生き残れるようにお互いに力を合わせたい」と述べた。
20090125_1_3.jpg 副会長の川村伸之氏(ハウザー社長)は「追分サスティナブルビレッジは650組が来場し22棟の受注に結びついている。我々は5年間で114回の正式な会議を開催した団結力の強いグループ。各社の年間受注の半分以上がグループの活動経由で実現でき、グループ全体では、函館ナンバーワンの住宅受注ができる日も近いと思う。そのためには消費者に知っていただくこと、そして地元工務店ならではの圧倒的な商品力が必要だ。コストダウンの手法を見出した協力会社との間で、建材・工事の一括発注を行い、大手ハウスメーカーに負けない価格競争力も付けていきたい」と強調した。
 なお、詳細に関しては今後も本紙およびイーハウジング函館のホームページで紹介の予定。
 
(写真上...約100名が参加した決起大会の会場  写真下...「工務店と協力会社が連携した生き残りを実現する」と強調する渋谷会長)


2009年01月15日号から

チャレンジ2009/北海道から全国へ

 (株)木の繊維(本社札幌市)は、道内で木質繊維断熱材を作ろうと2007年7月に設立されたばかりのベンチャー企業だ。木質繊維断熱材は、大きな熱容量、難燃性、防音性能、LCCO2の小ささなど様々な特徴を持っている。昨年暮れには苫小牧市植苗に工場建屋が完成、今年4月から試験操業を開始する予定だ。同社の大友詔雄(のりお)社長にこれまでの経緯や抱負などを語っていただいた。

3年間頑張って製造ライセンス取得
20090115_2_1.jpg 木質繊維断熱材との出会いは今から5年ほど前、NERCと協力関係にあるドイツの環境・エネルギーコンサルタント会社のECOS(エコス)からの紹介です。ドイツは1994年、日本の憲法に相当する基本法に「次世代の為に自然を守る責任がある」ことを盛り込むなど環境先進国として知られています。
 断熱材に触ってみると繊維が柔らかいのが印象的で、「これはいい」と思いました。しかも材料は針葉樹が最適だと知り、北海道での「地産地消」事業にうってつけとライセンス取得交渉を始めました。
 ドイツから木質繊維断熱材を輸入して実際にユーザーに使ってもらって「いいものだ」と感じていただき、ドイツ側にも「日本には受け入れる素地ができている」と理解してもらうなど地道な努力を重ねました。この間取得までに3年かかりました。
 ただ、事業化には多大な資金が必要でNERC単独では取り組めません。(株)中山組(本社札幌市)が「力を貸しましょう」と申し出てくださり、工場建設予定地に隣接していた丹治林業(株)(苫小牧市)にも賛同いただいて(株)木の繊維を正式に設立できました。
 工場は建屋が昨年12月に完成。今年4月から試験操業に入り、まずは断熱マット品を生産します。原料は道産トドマツ、カラマツの間伐材などが中心。このほか、「UDボード」の生産も計画しています。床用防音材や多目的の硬質付加断熱材兼外壁下地として使えます。
20090115_2_2.jpg 生産過程で工場で使う熱エネルギーには、バーク(樹皮)ボイラーを採用しています。燃料となる樹皮はいろんな含水率の物が運ばれてきますので、流動床ボイラーや、ボイラーの排熱利用で乾燥させる仕組みにしました。投資額はかさみますがランニングコストで回収できます。
(写真上...木質繊維断熱材を手にした大友詔雄社長 写真下...急ピッチで建設中の工場建屋。現在は完成し、製造機械の搬入が始まる)


熱容量が大きいから室温変化を抑える
20090115_2_3.jpg 木質繊維断熱材の魅力は、まず熱容量の大きさです。箱の中に断熱材を敷き、電球を点けて断熱材下の温度を測定しました。開始後10分で鉱物繊維系の断熱材は温度が7℃上昇、一方木質繊維断熱材は断熱性能を表す熱伝導率は同じでも、わずか0.3℃の上昇。電球を消すと、鉱物繊維断熱材は急速に温度が下がるのに対し、木質繊維断熱材はほとんど変化しません。木質繊維断熱材は5倍以上熱容量があり、熱を断熱材に貯め込むからです。このため室内の温度変動を抑えられます。
20090115_2_4.jpg ニセコに建てた住宅で、厳冬期に暖房で20℃超まで温度を上げてから完全に暖房を切り、その後の温度変化を調べたところ、2週間後も室温は7~10℃に保たれました。暖房費の大幅削減が期待できます。このデータが出たことでみなさんの反応も変わりました。
 2つめは、製造から廃棄に至るまでのCO2排出量を表す「ライフサイクルCO2(LCCO2)」の小ささです。当社で詳しく調べたところ、木質繊維断熱材は鉱物繊維断熱材と比べ半分以下。さらにCO2の固定効果がLCCO2の3倍以上あり、実質的にCO2を出さないと言えます。
 3つめはきわめて付加価値が高いことです。これは地産地消実現の大事なポイントです。原料1トンあたりの製品価格で比べると、木質繊維断熱材は少なくともチップの10倍、木質ペレット燃料の3倍以上もあります。
 操業開始までは、ドイツから製品を輸入し、1あたり2万円台前半で販売しています。輸入品は売っても赤字ですが、国内生産に切り替えれば同価格で販売しても事業として成り立ちます。
 従来の断熱材より割高ですが、ランニングコスト低減が期待できます。
(写真上...道内住宅の実例が出たことで評価が変わった 写真下...付加価値が極めて高いのも地材地消に重要な要素)

販売網は全国へ11年度には年間30万m3
 事業計画では、初年度5万でスタートし、3年目に30万のフル生産に移行する予定です。全国販売し、拠点は北海道、東北、関東甲信越、中部の計4ヵ所です。
 営業面では、建材ルートの開拓のほか、大手ハウスメーカーにも採用を前向きに検討していただいてます。まずはお客さまに使っていただいてご意見や評価をいただくことが基本だと思います。
 お客さまから、「既存の丸鋸は面倒だ」というお話がありました。丸鋸の刃渡りのサイズでは、厚み10㎝以上ある断熱材は一気に切ることができないのです。そこで当社は専用裁断具を開発しています。100V対応の電動丸鋸でスパッと切れてほとんどくずが出ません。この記事が掲載される頃には試作品が完成し、皆さんに試していただける予定です。
 今後は防耐火認定をなるべく早く取りたいですね。素材単体と構造体としての認定両方です。4月の試験操業開始時点で道立北方建築総合研究所(北総研)や道立林産試験場(林産試)の協力も仰ぎながら進めていきたいと思っています。


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■会社プロフィール
株式会社木の繊維
本社:札幌市中央区北1条西4丁目 札幌ノース プラザ8階
011-398-5210
http://www.kinoseni.com/
設立:2007年7月12日 資本金:1億5600万円
代表取締役 大友詔雄

■大友詔雄さん
北海道大学工学部卒業。工学博士。同大学で教鞭を執りながら1999年に北大発ベンチャー企業として㈱NERC(自然エネルギー研究センター)を設立、センター長として自然エネルギー利用などのコンサルティングを行う。2007年に同大学を退官し㈱木の繊維の代表取締役社長に就任。

■木質繊維断熱材
間伐材や林地残材の樹皮を取り除き、細かく破砕して作ったチップを繊維状にし、バインダーを数%混ぜて成形する。断熱性能は道内でよく使われる鉱物繊維断熱材並みの0.038W/K。製造過程で水を加える必要がない乾式製法。


2009年01月15日号から

暖房費のジェットコースター

 08年は急激なエネルギー価格の高騰のあと、反転して急激な下落があり、灯油はピークで8月にリッター135円を記録したあと、暮れには60円台に下落した。北海道や東北といった寒冷地では、住宅で使うエネルギーの半分以上を暖房が占める。こういったエネルギー価格の乱高下になるべく影響されない安定した家計を実現するために、どのような手法が必要になるだろうか。

石油製品乱高下の果てに
090115_1_1.gif 灯油価格は06年からリッター80円前後で推移し、07年の年末に一気に100円前後に上昇。その後さらにピークまで駆け上る。
 灯油がリッター80円になると電気熱源のほうが割安感が出て、オール電化が進んだ。さらに100円になると、「もう灯油暖房の時代は来ない」と考える関係者が多くなっていた。
 住宅のセールストークには「光熱費を○○万円削減」などの文字が躍り、省エネ性能がウリの1つになった。
 ところが昨年8月後半から価格は急落する。12月には60円台まで下がり、今年1月以降、電気料金の値上げが決まっていたこともあり「やっぱり灯油が割安」という話も出てきた。灯油ピーク時期がいわゆる非需要期だったこともあり、サイフはさほど痛まなかったともいわれている。
 高騰と急落を経験して09年以降、良識的な住宅会社はどのような提案をするといいのだろうか。
 円高と世界的な需要後退で原油は急落したものの、エネルギー価格は長期的に高値が続くといわれている。しかし現状はむしろ安い。今は灯油が安くても、また高騰する可能性を含んでいる。

目標水準は1.3~1.0W
090115_1_2.gif 現状では『安いから灯油(電気)』という勧め方はできない。家計の安定を第一に考えれば、価格が乱高下しにくいのは電気と都市ガス、灯油は多少なりとも買いだめができる市況製品であり、住宅の省エネ化によって高騰時の出費増大を抑えた上で採用する方法がある。
 次に、暖房費を抑えるためには家を小さくする、断熱性能を上げる、高効率機器を採用する―といった手法があるが、高効率機器の省エネ性が温暖地ほど上がらない寒冷地では、まずは断熱強化が必要になる。
 グラフのように140m2の札幌の住宅で、灯油価格が82円台からピークまで上昇すると、約10万円の出費増になる。
 こういった不安定さを抑えるのが断熱強化だ。断熱を強化しておけば、エネルギー価格が高騰しても出費を抑えることができるほか、快適性や環境親和を優先してやや割高なエネルギーを選んだときも、ランニングコストを抑えることができる。
 北海道では現在、北方型住宅ECOレベルのQ値1.3W~1.0Wがひとつの目標水準となっている。この程度であれば大幅な工法改良やコストアップなしに達成できることを、北方型住宅ECOモデル事業で多くの住宅会社が実感した意味は大きい。
 今後はこのレベルが北海道の標準になる日が来るだろう。そのときまではエンドユーザーに推奨高断熱レベルとして提案し、その効果を説明して理解を得る必要がある。


2009年01月05日号から

選べる3タイプ展開 屋外でお湯が使える機種も/アクラスDKと不凍散水栓

 水抜き栓のトップメーカー、(株)光合金製作所(本社小樽市)は屋外用不凍散水栓に力を入れている。「住宅の性能向上で水抜き栓の重要性が相対的に低下し、市場は伸び悩んでいる。一方で屋外用不凍散水栓は未開拓の市場で、一般消費者にもアピールして力を入れたい」と札幌営業所の正田所長は言う。
 北海道でも庭に対する関心が高まり、屋外の散水栓は需要が伸びてきている。そこで同社は様々なニーズに対応できる散水栓を3機種開発し、次々と発売した。

選べる不凍散水栓
090105_04_01.jpg GK/GKC、CK/CKC型は、水抜き操作を簡単にし、シンプルなデザインがポイント。上部のつまみを回すだけで水抜きができる。つまみ径が大きいため手袋などをしたままで操作しやすく軽い力で回せる。吐水口部分は360度回転するためホースの取り回しが楽。2機種の違いはGK/GKCは角柱、CK/CKCは円柱というデザインの違いだけで価格は同一。なお、オプションの専用吐水口を使うと、上部つまみの操作で止水と水抜き両方を1度に行える。製品型番末尾に「C」が付く製品は逆流防止機構付き。
 また上部つまみを太陽電池式のガーデンライトに換えることも可能。日中は太陽光で充電し、夜になると自動的にガーデンライトとして光る。内部結露防止や防水機構など屋外での使用に耐える設計で、水抜きのつまみとしても機能する。
 価格は、GK・CK型が3万5100円(税別・13ミリ径用、高さ1600ミリ以下)、GKC・CKC型が3万8200円(同)。専用吐水口は4000円(税別)、ソーラーガーデンライトはオープン価格。

(写真左は角栓のGK型、右は円柱のCK型。上部つまみはソーラーガーデンライト)


冬もお湯で足洗い
090105_04_02.jpg 同社はさらに「冬に屋外でもお湯が使える!!」湯水混合散水栓の開発も行った。街中では温水式のセルフ洗車場が繁盛しているが、自宅でも温水が使えたら気軽に洗車できる。冬に犬の散歩をさせる人も多い。「温水で足を洗って少し温めてから家に入れて上げたい」、そんな飼い主もいるだろう。お湯が外で使えることで暮らしが変わるかもしれない。
 発売したのは湯水混合散水栓「アクラスDK」だ。エンドユーザーへのアピールを意識し散水栓では初めてブランド名を付けた。アルミアルマイト仕上げでモダン系住宅に合うデザイン。水抜き栓は半透明のトップカバーに納められ、レバー操作で簡単に水抜きできる。温度調節は、独立した2つのハンドルで行う。
 主にペットの足を洗う用途を想定しているため、シャワー水栓を標準装備した。これとは別に水専用カラン取付口も装備し、好みのカランを取り付けられる。防水パンは市販品が使える。
 本州では既に湯水混合散水栓は人気商品だが、道内は室内の給湯ボイラーから屋外の水栓柱に配管する途中の水抜きをどうするかという技術的課題がクリアできていなかった。同社は特許申請中の技術でこの課題を解決した。
 「知名度を高め、エンドユーザーから『ぜひ付けて欲しい』と言われるような商品に育てていきたい」と同社では話している。
 価格はシャワー水栓付きで11万4000円(税別)。

(湯水混合栓「アクラスDK」。水抜きレバーは半透明のカバーに内蔵)

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(株)光合金製作所 札幌営業所
札幌市手稲区曙3条3丁目6番8号
Tel.011-683-3433
http://www.hikarigokin.co.jp/


2009年01月05日号から

1500種類揃う施主のこだわりに応える/つまみハンドル王国

090105_03_01.jpg 家づくりにこだわって洗面ボウル、タイル、建具などを通販や個人輸入で購入し『施主支給』する建て主が出てきた。ドアノブや家具の引き出しつまみなども、こだわる分野の1つだ。
 建築・家具金物などの専門商社(株)竹道(本社札幌市)は、スペイン・フランス・イタリアなどの手づくり品などを中心とした輸入品カタログ「つまみハンドル王国」を配布している。カタログはA4判オールカラー68ページ。1500種類以上のつまみ・ハンドルが掲載され、デザインテイストで「古風」「伝統」「工芸品」「流行」など8つに分類、アンティークからモダンデザインまで幅広く掲載している。
 カタログには1個700円の素朴な天然木製品から、12万円のオーストリア・スワロフスキー社製クリスタルガラス、世界の有名建築に採用されているイタリア・エンリコカッシーナ社の40万円近いドアハンドルなど、価格もバラエティ豊か。
 同社のサイトにカタログをPDF形式で公開してからは、一般消費者からのアクセスも増え、カタログ掲載のつまみ・ハンドルを直接買い求めたいという消費者が出てきたという。
 建具や家具を造作する機会の多い住宅会社、設計事務所は、1度カタログを請求してみてはいかがだろうか。また、同社ではカタログ掲載商品の一部をサンプルとして展示しており、現物の大きさや感触などを確かめることもできる。

(写真右...引き出しなどに使うスペイン製の木製つまみが1000円で買える 写真左...ひときわ目立つクリスタルガラスが12万円)

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(株)竹道
札幌市東区北28条東5丁目3-18
Tel.011-753-9140
http://www.takemichi.co.jp/


2009年01月05日号から

軽量で錆びない樹脂製 熱源選ばず温水暖房/プラパネ君・プラ暖

090105_02_01.jpg ロードヒーティング工事の(株)ユニとRC外断熱賃貸マンションの(株)テスク(ともに本社札幌市)は、プラスチック製の温水パネルラジエーター「プラパネ君」を共同開発した。
 「プラパネ君」は、リサイクル可能な特殊ポリプロピレン樹脂を使用。腐食による錆の心配がなく、温水温度を70℃に設定してもパネル表面温度は50℃程度に保たれ熱をマイルドに放出するため、触れてもやけどしにくい。柔軟性のあるプラスチックなのでぶつかってもケガしにくい。
 密閉配管、半密閉配管に対応し既存温水パネルの代替も可能。取付は、壁下地にブラケットでビス止め。出力は700Wから2・9kWまであり、寸法は高さ535×幅1150×奥行68ミリ(1kWタイプ)。価格は金属タイプよりも割安という。
 この製品と小型床置き電気温水ヒーターユニットを一体化した電気暖房機が「プラ暖」。ヒーターユニット内で作った温水を上部の「プラパネ君」で循環させ放熱する。
 ヒーター出力は1kWから最大3kWまで対応。温水配管不要の個別暖房なので、工事が簡単でリフォームにも適している。タイマーや室内温度センサーも内蔵。電気温水ヒーターユニットの大きさは高さ140×幅920×奥行115ミリ。電源は200Vを使用し、融雪電力『ホットタイム22』を利用できる。
 ユニは、「08年11月に開かれた道内展示会で大きな反響があり、東北からも問い合わせが来るなど、手応えを感じている。今後は手軽な100V用電気温水パネルヒーターや冷暖房用パネルなども進めていく」と意欲的だ。

(写真上...電気温水ヒーター内蔵の「プラ暖」 写真下...温水パネルヒーティング用の「プラパネ君」)
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販売問い合わせ...旭日産業(株)札幌支店
札幌市白石区中央3条3丁目4号
Tel.011-816-1560
製品問い合わせ...(株)ユニ
札幌市東区北23条東6丁目5-20
Tel.011-741-8127


2009年01月05日号から

逆境の中にチャンスはある

一昨年の建築基準法改正による官製不況、そして昨年の米証券大手のリーマンブラザース破たんに端を発した世界的な大不況によって、住宅市場はかつてないほどの危機的状況に直面している。新たな法改正や基準改正にも対応していかなければならない住宅会社にとって、まさに今年は正念場。この激動の時代に生き残るため、まずは予想される住宅業界の動きや市場動向を把握したうえで、ユーザーが安心して毎日を過ごせる家づくりを考えていきたい。

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