新聞記事

2008年11月25日号から

ジャパンホームショー見聞記

工務店減り建築家が増加

20081125_1_1.jpg11月12日から14日の3日間、東京ビッグサイトで毎年恒例のジャパンホームショーが開かれた。
 印象をまとめると、工務店・住宅会社が新しい商品・工法を探す場というよりは、商品化の前段階であったり、素材・パーツであったり、販売代理店募集であったりと、これから建材・設備として商品化を進めるためのパートナーを募集する展示会という内容だった。出展者によると、工務店は少なく、設計事務所が多かったという。
そのような中、手に取ったものを中心に紹介したい(本紙編集長)。
  まず断熱関係では、積水化学工業のフェノール樹脂断熱材「フェノバボード」。熱伝導率が0.019Wで発泡ボード系断熱材としても最高レベル。ただし北海道では販売していない。
  住宅不況から、首都圏などでは外張り断熱からコストの安い軸間の充てんスプレー工法が増えているというが、「アクアフォーム」はいわゆる水発泡のウレタンスプレー工法。熱伝導率は0.033Wとこの分野の製品としては高断熱。発売元は(株)日本アクア。
  RC造の外断熱工法も多く展示されていた。伸び続けた本州でやや頭打ちという話も出ているが、業界はにぎやかだ。20081125_1_4.jpg
  電材では、突板を使ったおしゃれな照明が、九州・福岡から出展されていた。製造は(有)アサヒ突板工業、デザインはヨンイチ・デザインストア。写真の「木星」は三角形の突板ピース20枚で組み立てる。ペンダント照明の「FuSa」は白熱灯の熱で房が広がる独特の形状。
電気機器製造販売の河村電器産業(株)は、スタイリッシュな「ワットメーターボックス」のほか、参考出品として薄型・コンパクトな分電盤を展示した。早ければ年内にも発表の見込み。
  そのほか、おもしろいものでは、床下点検ロボット「エニーS90」という超小型戦車のような自走式ビデオカメラが出展されていた。特殊なゴムタイヤで、塩ビ管でも乗り越えられるという。

20081125_1_5.jpg  ゼオライトのVOC吸着力と光触媒による分解により、従来は難しいとされていたトルエンも分解するクロス「エアピュアレ」。価格は1000番台クロスの2倍。
  光触媒作用によって空気をきれいにするという電気スタンド「フォトエコ」。タイプはいろいろある。
  住宅気密測定器を発売しているコーナー札幌(株)は、大型物件や気密性の悪い古い住宅を測定できる送風機連結タイプの気密測定器「KNS‐4000ⅡPro」を発表した。C値5/m2程度なら延床1000m2まで、200m2の住宅でC値25/m2まで測定できる。
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大型物件対応とともに、断熱改修提案でC値のビフォー・アフターを説明するときに測定できる機種がほしいという要望にこたえたといい、価格は本体操作部とファンコントロール装置で220万円。


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